加齢や出産とともにトラブルが生じることも…「骨盤底筋」を鍛える本当に効くエクササイズ
帝王切開をしたからといって骨盤底筋の問題と無縁でいられるわけじゃない
帝王切開で出産した人でも、骨盤底筋に長期的な負荷がかかった以上は骨盤底機能障害になる可能性があります。実際、帝王切開を経験した女性には、骨盤底筋が活発すぎる人や過度に緊張している(きつすぎる)人が多いです。そして、これが切迫性の頻繁な尿漏れにつながります。(言い換えると、頻繁に尿意を催し、トイレに駆け込んでも間に合わないことが多くなる)
妊娠した女性の5割は臓器脱を経験する
これは非常に高い確率ですが、臓器脱を恐れる必要はありません。実際は、症状が出ないくらい軽度のケースが多いですから。臓器脱とは、骨盤内の臓器が外に出てきたり傾いたりすることを言い、膣が重く感じる、膣の中で何かが引きずられている感じがする、膣の中に塊を感じる(それが外に出ている場合は見える)、尿が出にくい、などの症状が現れます。不安なときは、骨盤底筋専門の理学療法士に相談し、指導を受けるのが一番ですよ」 「私からの最大のアドバイスは“自分の体を知ること”です。自分の外陰を観察し、その形状、手触り、大きさをよく知っておきましょう。浴室では、清潔な指を使って膣間の内部を探り、臓器が下りてきていないかを確かめるようにしてください。骨盤底筋で指を絞めて強度を把握し、ちょっとした変化にも気付けるようになりましょう。
いますぐトライしてほしい4つの骨盤底筋エクササイズ
骨盤底筋の健康維持には、下半身の筋肉が強く柔軟であることが非常に重要。ここからは、普段のルーティンに取り入れるべき4種類のエクササイズと、その理由をチェックしよう。 ▼相撲スクワット HOW-TO:足を腰幅より少し広く開いて立ち、つま先を45度外に向け、上体をやや前に傾ける。ヒザを曲げ、太ももが床と平行になるところまで腰を落とす。かかとで地面を押すようにして体を押し上げ、スタートポジションに戻る。これで1回。 WHY:太ももの内側の筋力と柔軟性を高めるエクササイズは、骨盤底筋にも効果的と言えるから。
▼ヒップブリッジ HOW-TO:マットの上であおむけになり、ヒザを曲げる。足を腰幅に開き、足の裏を床にピッタリつける。息を吸って臀筋をキュッと締め、かかとを床に押し付けて、お尻をグッと持ち上げる。一番上で少し止まってから、ゆっくりと(肩、腰、お尻の順で)体を下ろす。これで1回。ヒザの間にブロックを挟み、一番上でギュッと絞めると、骨盤底筋にさらに効く。 WHY:臀筋が強化されて骨盤が支えられるのは、骨盤底筋にとっても良いことだから。