これって……石?「ボーコンセプト」の新作に見る“オーガニックシェイプ”という家具トレンド
忙しい日々のなかで、いちばんのリラックススポットといえば、やっぱり自宅だろう。 朝のひとときに飲むコーヒー、1日の終わりに寛ぎながら飲む酒――そんなかけがえのない時間を格上げしてくれるのが、こだわりのインテリアだ。 ▶︎すべての写真を見る 今回おすすめしたいのが、デンマーク生まれのインテリアブランド「ボーコンセプト」の24年秋冬コレクション。「ザ・パワーオブワン」をコンセプトに掲げた、アートピースのようなプロダクツは、自宅のインテリアに1つ加えるだけで、いつもの空間をグッと昇華させてくれる。
これは“石”!? アートピースのようなインテリア
「空間全体のインテリアコーディネイトももちろん大切ですが、1つひとつのプロダクトにも素晴らしい強さがあります。インパクトのあるプロダクトを1つ取り入れるだけで、手持ちの家具と調和しつつも、部屋の雰囲気をガラリと変えることができることをもっと知っていただきたい。 そんな思いを込めて秋冬コレクションは、“1つの家具が持つ力”をコンセプトに掲げました」。 そう語るのは、ボーコンセプトのコレクション&ビジュアルダイレクターを務める、クラウス・ディトゥレヴ・ジェンセンさんだ。 なかでもオーシャンズが注目したのが、こちらの「チボリ(Tivoli)」。 「これ……石?」と思うかもしれないが、なんとこれ、コーヒーテーブルなのだ。
近年インテリアデザイン界では、オーガニックシェイプがトレンドのひとつになっているという。 「自然界の中では直線というものは存在しません。直線があるとしたら、それは人工的に作られたものです。自然界にある自然に似た形=オーガニックシェイプは、インテリアデザインの強いトレンドとして継続して続いていくと我々は考えています」(クラウスさん)。 重厚感を感じるマテリアルと、有機的なシェイプは、スタイリッシュでありながら自然のなかに身を置いているような、特別な寛ぎ感を与えてくれる。そして有機的な美しさのポイントとなっているのが素材だ。 石のように見えるが、実は人工素材を使用し、世界中で長年愛されてきたトラバーチン(大理石)の模様や質感を忠実に再現しているのだ。