薬剤師の業務負担を軽減し、患者さんによりよい医療を届ける…“薬局のDX”に取り組む株式会社カケハシの大きな挑戦とは?
◆薬剤師、医療従事者、患者のためにもDXは必須
“日本の医療体験を、しなやかに。”をミッションとして掲げているカケハシ。中尾さんに、この意図について伺うと、「日本の医療はかなり社会保障に頼っており、しかも国にはお金がないという切迫している状況です。この状況下では、医療従事者は大変な働き方をせざるを得ません。効率的かつ生産的に患者さんを助けられる持続可能な医療インフラをつくっていきたいんです」と力を込めます。 さらには、「“しなやかさ”には『パキッと折れない』という柔らかさと強さの意味合いが込められています。患者さん側の医療体験を充実させることは当たり前で、医療従事者の働き方も持続可能にする、という思いを込めてこの言葉にしました」と語ります。 最後に、今後の展望について伺うと、「日本では、高齢者など家で治療を受ける患者さんが増えています。すると、医師や看護師だけでなく、薬剤師も患者さんの自宅に訪問し、薬の管理などもしていかなければなりません。そうなると、より業務も膨大になってくるだけに、すべてを効率的に回せるような仕組みをつくらないといけない。そうでなければ、薬剤師が疲弊してしまいます」と危惧。 だからこそ、薬局のDXの必要性を強調し、「以前は薬剤師も大きなファイルを持って訪問しなければいけませんでしたが、『Musubi』があれば、医者とディスカッションして即座に正しい情報を伝えることができますし、フォローアップも、電話ではなくPocket Musubiを介してできれば効率的です。“生産性を高めて多くの人を守る”ということを考えると、デジタルの活用は、患者さんにとっても薬剤師にとってもハッピーになると思います」と話していました。 (TOKYO FM「DIGITAL VORN Future Pix」2024年7月13日(土)放送より)