ホーバークラフト、轟音あげ80キロまで加速し滑るように別府湾へ…ドリフトやスピンターンに歓声
国内唯一となるホーバークラフトの旅客船による周遊運航が30日、大分県の別府湾で始まった。大分市・西大分地区のターミナルを発着点に湾内を巡る。初日の4便はほぼ満席で、県内外の乗り物ファンらが海上からの風景や独特のスピード感を楽しんだ。 【動画】ホーバークラフト周遊運航開始、初日の4便はほぼ満席
生まれて初めてホーバークラフトに乗船した。シートベルトを締めた後、救命胴衣の使い方の説明を受けて出発。船体下部の「スカート」に空気をためて機体が浮くと、ゆっくりと海の方向へ180度旋回した。テレビなどで存在を知ってはいたが、気持ちが高揚し少し緊張した。
轟音をあげる船体は、時速約80キロまで加速しながら滑るように別府湾の中央付近へ。大量の水しぶきが窓に打ち付けることが何度かあった。風や波の影響を受けやすいため、運航会社は周遊可能な日は、揺れのレベルを5段階で乗客に示す。この日はレベル3で大きな揺れは感じなかった。
海上から温泉地・別府の街並みや鶴見岳を眺めていると、アナウンスとともに左に旋回しながらドリフト(横滑り)し、「ワオー」と歓声が上がった。その場で回転する「スピンターン」も。あっという間の30分だった。久しぶりにアトラクションに乗ったような爽快感を味わうとともに、今後の安全運航を願った。(池田寛樹)