マンモグラフィは痛いのになぜ圧迫して撮影するのかご存じですか? 楽に受けるコツはある?
マンモグラフィを楽に受けるためのコツはある?
編集部: 「痛みが怖くてマンモグラフィを受けたくない」という女性もいます。どうしたら楽に受けられるでしょうか? 竹原先生: あまり緊張せず、肩に力を入れないで受けることをお勧めします。深呼吸をして体の力を抜き、できるだけリラックスするように心がけましょう。 編集部: ほかに、楽に受けるためのコツはありますか? 竹原先生: 乳房や乳腺は女性ホルモンの変化に敏感で、排卵から生理までの間は乳腺が授乳するための準備として発達するため、乳房を圧迫されてもされなくても痛みが生じることがあります。 そのため普段から乳房の痛みを感じやすい人の場合は、マンモグラフィ検査を受けるのは生理が終わった頃が一番乳腺が柔らかくなるので、楽だと思います。 編集部: マンモグラフィを受けられない人はいますか? 竹原先生: シリコンバッグによる豊胸手術を受けた人や、妊娠中もしくは妊娠している可能性がある人は受けることができません。授乳中の場合は、授乳回数や母乳の量などによるので相談してみてください。 また、1年以内に胸部の手術をした人や、ペースメーカーやカテーテルなど、圧迫した際に破損する恐れがある医療器具を体内に埋め込んでいる人も受けられません。 編集部: マンモグラフィが痛くて受けられないという場合には、エコー検査を受けても良いでしょうか? 竹原先生: エコー検査も乳がんを発見するには有用な検査ですが、エコー検査とマンモグラフィでは得意とする見えやすい病変が多少異なりますので、必ずしも代替となるわけではありません。 また、「継続的に検診を受けることによって乳がんの死亡率が下がる」と科学的に立証されているのは、現在のところマンモグラフィだけになっています。 そのため、乳がんを発症する確率が高くなる40歳代以降の検査では主にマンモグラフィを受け、より精密な検査を希望する場合には追加でエコー検査を受けることを検討するのが良いと思います。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 竹原先生: マンモグラフィ検査は、痛いし恥ずかしいし、できれば受けたくないと思っている方は少なくないと思います。しかし、マンモグラフィは早期の乳がんを発見するために非常に有用な検査です。 もちろん痛くないとは言えませんが、放射線技師とお話をしながらリラックスして撮影することもできますので、まずは一度検査を受けてみましょう。前回痛みが強かった場合は医師や技師に相談してみるのも一つの方法です。