小寺慶子のレストラン予報|神楽坂〈焼き福3階〉
焼きふぐメインのコースが口福を運んでくるでしょう。 寒い時期ならではのご馳走はさまざまあるが、高級食材の筆頭格といえば、やはりふぐ。関西、特に食い倒れ文化が根づく大阪はトラフグの消費量が日本一と言われ、てっさやてっちり鍋などは関東よりも身近な “冬の味覚” として親しまれている。なかでも昔から食い道楽が愛してやまない焼きふぐをメインにしたコースを提供するのが、10月16日に神楽坂にオープンした〈焼き福3階〉だ。 【フォトギャラリーを見る】 「冬だけではなく1年を通して美味しいふぐを」というコンセプトのもとに5品のふぐ料理が登場するコースは12,000円。しかも、ここにお酒の飲み放題も含まれるというから左党にとっては幸福の極みというものだろう。独自の技術で熟成させたふぐの旨みは刺身や唐揚げでも存分に味わうことができるが、ぶりんと肉厚なあら身と上身、ゼラチン質に富んだとおとうみの3種を堪能できるメインの焼きふぐは、まさに至福の味。まろやかなスープに癒されるふぐ煮麺で締めて店を後にすれば、食い倒れ文化へのリスペクトが胸に湧き上がるはずだ。
〈焼き福3階〉
東京都新宿区神楽坂5-35 第二野本ハイツ3F(〈玄品 神楽坂〉店内) TEL 080 7214 7142。11時30分~15時、16時~22時(土・日・祝11時30分~22時)。無休。
photo_Kenya Abe text_Keiko Kodera