ウクライナ東部で爆発…ロシアがICBM“実戦使用”か “核弾頭”搭載せず発射の意図は
ロシアが核弾頭を搭載可能なICBM(大陸間弾道ミサイル)でウクライナを攻撃したと、ウクライナ空軍が発表しました。一方のロシアは「話すことはない」と沈黙しています。 【画像】ウクライナ東部で爆発…ロシアがICBM“実戦使用”か “核弾頭”搭載せず発射の意図は
■ロシア ICBMを“実戦使用”か
ウクライナ東部ドニプロ市、午前5時17分に撮影された映像では複数の爆発が見えます。ウクライナメディアは、これがロシアから放たれたICBMであり、6つの弾頭が積まれていたと報じています。ウクライナ空軍が発表したのは、この数時間後でした。 ウクライナ空軍 「午前5時から7時の間に、ロシア軍は様々なタイプのミサイルでドニプロ市を攻撃した。特にロシアのアストラハン地方から大陸間弾道ミサイルが発射された」 事実であれば、ウクライナに向けてという枠に留まらず、人類史上初めてICBMが実際に戦争で使用されたことになります。 ただ、ロシア南部のアストラハンからドニプロ市までは1000キロほどの距離です。ICBMの定義は射程5500キロ以上なので、意図的に飛距離を抑えたか、あえて上空に高く打ち上げた可能性が考えられますが、今のところ推測の域を超えるものはありません。 被害の報告を聞くと、少なくとも核弾頭を積んでいたわけではなさそうです。 ICTV 「最初の爆発は午前5時ごろに起こり、7時ごろに再び攻撃が起きました。爆発後にはドニプロ市で2件の火事が報告されています」 死者が出ているとの情報はなく、けが人も数人程度です。 ウクライナ ゼレンスキー大統領 「ロシアが新たなミサイルを使用した。速度・高度などの特徴はICBMに相当する。プーチンはウクライナを“実験場”にしている」 ロシアのICBMといえば、去年から実戦配備が始まった最新鋭の『サルマト』や、軍事パレードの定番となった『ヤルス』が代表格ですが、実は20日、ある別のミサイルの発射の兆候があると一部メディアで報じられていました。 ウニアン(20日) 「アナリストたちは、ロシアが大陸間弾道ミサイル“ルベージュ”を使用する準備をしていると指摘している」 ルベージュは、2011年に開発が始まったICBMです。2015年に開発が完了していましたが、その後、実戦配備の動きは見られなかったとされています。しかし今年7月、急にプーチン大統領が「生産を開始する」と声明を出していました。