退職後、あなたにぴったりの健康保険は?任意継続、国保、被扶養者の3つを比較
◆国保には“扶養”の概念がない 1年目から任意継続を選ぶ場合も、居住地の自治体が運営する国保と、その両方の保険料を試算する必要がある。 一度は住まいの自治体で国保に加入した場合に、自身の前年度の所得に基づきいくらになるのか、それも「家族全員分の保険料」を確認したい。 任意継続には「扶養」の概念があるため、扶養家族として配偶者や子どもがいて世帯3人であっても保険料は1人前。 ところが国保には扶養の概念がない上、世帯人数に応じて「均等割」などの保険料の上乗せがある。世帯3人なら「3人分でいくらか」を確認しなくてはならないのだ。 保険料以外にも「給付サービスを確認してほしい」と内藤氏が続ける。 「組合健保によっては1か月あたりの医療費自己負担上限額が2~3万円程度に抑えられるなど、法定の高額療養費制度より有利になっていたり、健康診断などのサービスが安く利用できることもあります。任意継続でも引き続きそういった付加給付やサービスが利用できるところが少なくありません」
◆被扶養者になるためには 任意継続、国保のほか、退職後に加入する保険の3つ目の選択肢は、配偶者や子どもなどが会社員として社会保険に加入していれば「被扶養者」になることだ。 しかし、被扶養者になるためには年収130万円未満(60~74歳は180万円未満)という要件がある。 ちなみに失業給付(雇用保険の基本手当)も収入認定がされ、その給付を受けている間は扶養に入れないケースがある。 ここがクリアされ、「被扶養者」になれれば世帯で健康保険料の負担が増えないだろう。 ここまで、退職後は「任意継続の選択」「国保への加入」「被扶養者になる」の3つの選択肢があると紹介した。そしてさらなる人生のステップアップとして「再就職」をするという手段もある。 ※本稿は、『国民健康保険料が高すぎる!-保険料を下げる10のこと』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。
笹井恵里子
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