Amazon 、スマートカート導入拡大を試みるも「受け入れられない」食料品店
消費者行動を変えられるかが課題に
しかし、オンラインでの最大のライバルであるAmazonと提携し、貴重なショッピングデータを共有する気がある小売業者がどれだけいるかはまだわからない。 ターナー氏は、このような小売業者の警戒感が、食料品店の勧誘の場面でインスタカートに優位性をもたらす可能性があると述べた。しかし、インスタカートもまたグローサリーテック企業であり、同社を小売パートナーではなくライバルと見なすスーパーマーケットと信頼関係を構築しなければならない。 「嫌な選択肢しかないときにどちらを選ぶかという話だ」とターナー氏は語った。「これらの技術のいずれかに投資をしようとしている小売業者だとして、自分の市場にとってよりマシなのはどちらだろうか?」 ターナー氏は、スマートカートを使うようにAmazonが消費者を説得できなければ、この技術もAmazonのほかのグローサリーテックへの投資と同じ道を歩む可能性があると述べた。 「結局のところ、消費者の行動は変えようとしてもなかなか変えられない」と同氏はいう。「それがジャストウォークアウト技術とAmazon Goにとって大きな課題だったことは明らかだ。スマートカート技術を消費者向けに展開する際にも、同様の課題に直面するだろう」。 Amazonは、Amazonフレッシュの店舗でダッシュカートを使用する顧客はそうでない顧客よりも10%多く支出しており、1日のダッシュカートを通じた取引の80%以上はリピーターによるものだと主張している。 「うまくいけば、Amazonはレジなし技術を導入するために自社の食料品店を何百店舗もオープンするという面倒で費用がかかる作業をしなくても、レジなし技術の恩恵を享受できるということだ」とマルツァーノ氏は述べた。 [原文:Amazon Briefing: Why Amazon’s smart cart pitch to grocers may be a ‘tough pill to swallow’] Allison Smith(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:戸田美子)
編集部