埼玉の医師がスタートアップを起業 異色のキャリアに導いた「自分はできる」という思い込み
起業という選択肢をもっと身近に
私は医師から起業したわけですが、今後はぜひたくさんの医師に起業に挑んでほしいと願ってやみません。 医師免許があれば、いつでも日本中のどこの医療機関でも働けるのが医師です。今の職場に一生涯いなければと思う必要はこれっぽっちもないはずです。もっと自由に、自分のやりたいことに積極的にチャレンジしてほしいと思います。 医師は能力の高い人が多いです。その能力を実臨床への貢献のために使うことはもちろん重要ですが、日本全体のために、また世界を変えるために使おうと思う人が一人でも増えてくれたら、私としてもこれほど心強いことはありません。 今までは、医師になってからの大きな選択は、「臨床の道」を歩むか、「研究の道」を歩むか、でした。私はここに、第3の道、「起業の道」を新たな選択肢に加えてほしいと思います。 勤務医なら開業してもいいし、起業してもいい。開業しているなら、すでに一つの"起業"を果たしているわけですから、別の起業にチャレンジしてみるのはどうでしょうか。研究者も、今の研究を生かして起業する、というところまで視野に入れてほしいと思います。 医師もそうですが、日本には優秀な人がたくさんいます。私がそういう人たちに問いたいのは、あなたの能力は本当に最大限使い切れていますか、ということです。 使い切れていないのであれば、それこそが本当のリスクなのではないでしょうか。自分の持っているポテンシャルを生かし切れていない、ということだからです。人生は、もっともっと輝くはずなのです。 ぜひ、高い目標を持って新しい挑戦をしてほしい。世界を変えるような、世界をあっと言わせるようなことに挑んでほしい。そういう人と一緒に語らえる日を、私は楽しみにしています。
多田智裕(株式会社AIメディカルサービスCEO)