和食の魅力を世界に 30カ国大使ら招き晩餐会 農水省と全農
輸出拡大へ売り込み
JA全農と農水省は10日、国産農畜産物の輸出拡大に向けた和食晩餐(ばんさん)会を東京都港区の迎賓館赤坂離宮で開いた。各国の駐日大使夫妻ら約100人を招き、京野菜をはじめ、国産農畜産物を使った京懐石のフルコースを提供。食文化と併せ食材の魅力をアピールした。 【画像】和食晩餐会で出される食材をPRするブース 政府は2030年に農林水産物・食品の輸出額を5兆円に増やす目標を掲げる。海外の和食ブームを追い風に23年は過去最高の1兆4541億円まで伸び、24年もそれを上回る勢いとなっている。今後一層拡大させるには、輸出先国・地域を広げられるかが課題。食文化も併せ、幅広く魅力を発信する対策が鍵を握る。 今回の晩餐会は、全農や農水省などが強化する農林水産物・食品輸出の拡大に向けたPRの一環。大使夫妻や大使公邸料理人らが参加し、JAグループ京都の中川泰宏会長らが京野菜の歴史や伝統、国産農畜産物の魅力などをアピールした。 料理には京みず菜や九条ねぎ、万願寺甘とうといった京野菜、牛肉、宇治茶などを使った。京都の老舗料亭「美濃吉」の調理総支配人、佐竹洋治氏らが腕を振るった。 中川会長は「京都で生き抜いてきた素晴らしい野菜を持ってきた」とアピール。「楽しくしゃべりながら、おいしい料理を食べていただきたい」と呼びかけた。飯島勲内閣官房参与、農水省の渡邊毅事務次官、山田啓二前京都府知事らもあいさつし、国産農畜産物の魅力をアピールした。会場では茶道を実演し、抹茶を振る舞うなど、日本の食文化の魅力も発信した。
日本農業新聞