イスラエル、UNRWAとの57年前に締結した合意を破棄…ガザで活動困難になる可能性
【エルサレム=福島利之】イスラエル外務省は4日、国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)と1967年に締結した支援の枠組みを定めた合意の破棄を国連に通知したと発表した。 【図】ヒズボラの資金が保管? イスラエル軍が公開したベイルートの病院の見取り図
通知は3日付で、イスラエル国会で10月28日、UNRWAの活動を禁じる法案が可決されたことを受けた措置。法は90日以内の施行を定めているが、この通知でパレスチナ自治区ガザなどでのUNRWAの活動が困難になる可能性がある。
合意は、UNRWA職員のイスラエルでの安全の確保や移動の自由などを定めていた。通知は「イスラエルは国際的なパートナーと協力し、イスラエルの安全保障を損なわない形でガザの人道支援が行われるよう努める」としているが、UNRWAの活動に影響が出るとみられる。
イスラエルは昨年10月のイスラム主義組織ハマスによる奇襲にUNRWA職員が関与したとして、解体を主張している。