『おむすび』タマッチ役で注目の谷藤海咲、アイドル卒業から1年で朝ドラ出演「オーディションでの手応えはゼロだったのでダメだろうと…」
現在放送中のNHK 連続テレビ小説『おむすび』(毎週月~金 あさ8:00~ NHK総合ほか)にて、ギャル軍団「博多ギャル連合」(略してハギャレン)のメンバー・佐藤珠子(タマッチ)を演じている谷藤海咲。昨年、アイドルグループ「KissBee」を卒業し、ヒラタオフィスへの移籍を経て、俳優としての新たな一歩を踏み出した彼女は、5ヵ月にもわたる大規模オーディションで同役に選出された期待の若手俳優の一人。アイドル卒業から約1年で朝ドラ初出演を果たし、10月18日からはダブル主演を務める舞台『not only you but also me』が幕を開ける。今後さらなる飛躍が期待される彼女に、俳優業に目覚めたきっかけや朝ドラ出演への反響、開幕目前のダブル主演舞台に対する意気込みなどを聞いた。 【写真】谷藤海咲の全身カットほか、撮り下ろしショット 【谷藤海咲(たにふじ・みさき)インタビュー】 ■「『おむすび』のオーディションは『ごめんなさい。落ちたと思います』って報告したぐらい、自信がなかった」 ――『おむすび』では、ハギャレンのメンバー・タマッチを演じていますが、周りからの反響みたいなものは感じていますか? 「すごく実感しています。あまり会っていなかった友達とかからも連絡が来たり、親戚中が大盛り上がりしていて、『周りのみんなに広めるから!』みたいな感じで、すごく喜んでくれているみたいです。もちろん私にとってもですが、朝ドラに出ることがこんなにも大きなことなんだと、より実感するくらい、たくさんの方から連絡をいただきました」 ――今回の『おむすび』では、若手俳優発掘のため、大規模オーディションが行われたそうですが、どのような思いでオーディションに臨まれたのですか? 「昨年アイドルを卒業して、今の事務所に所属してから、最初に受けさせていただいたのが『おむすび』のオーディションでした。なので、不安もすごく大きかったのですが、ここで何か決められたら役者として糧になるし、アイドル時代から応援してくださっているファンの方々も安心してくれるんじゃないかなという想いで受けました。というのも、アイドルを卒業してからSNSの更新頻度が下がったり、会う機会がなくなったりしていたときに、“最近何しているの?””活動できてるの?”みたいな連絡をSNSを通じていただくことが多くて。みなさん心配してくださっているんだなと感じたので、そういう意味でも、何としてもここで決めて、“大丈夫だよ、コレ決まったから観てね!”と、ファンの方に報告したいという気持ちはすごく大きかったんです。もちろん、朝ドラに対しての憧れもあったし、役者として通りたい登竜門ではありますが、何よりもファンの方への想いは強かったと思います」 ――オーディションで印象に残っていることはどんなことですか? 「朝ドラのオーディションというのは、本当にたくさんの方々が受けているので、緊張感はすごくありました。最終審査のときは、自分が受ける役に合わせたファッションやメイクの指定があったので、私なりに当時のギャルファッションやメイクを研究して臨みました。なので、そのときのNHKにはギャルが大集合していて、ドラマとは関係のない他のNHKの職員さんたちから『え!? なんでギャルがいるの?』みたいな感じの目線を感じていました(笑)。最終審査だったので、そこまで人数が多かったわけではないですが、みなさんの格好がすごくて、私自身も圧倒されちゃいました」 ――オーディションでの手応えみたいなものは感じていましたか? 「正直、まったくなかったです。今まで受けたオーディションの中には、“これはイケるかも!”みたいな、手応えを感じたこともありましたが、『おむすび』のオーディションに関しては、手応えはゼロでした。母親もすごく楽しみにしてくれて応援してくれていて、最終審査を受けた際、『オーディション終わった? どうだった?』と連絡があったのですが、電話で『こめん、たぶん落ちたと思う』っていうのが一言目でした。事務所の社長やマネージャーにも『ごめんなさい。落ちたと思います』って報告したぐらい、自信がなかったんです。周りのみなさんのお芝居が本当に上手だったので。それと、オーディションって、役を変えたり、組み合わせを変えたり、何度もやったりすることがあると思うのですが、私はあまり呼ばれず…トライすらぜんぜんできなかったので、きっとダメだろうなって思っていました」