8月で退職すると「夏ボーナス」が減額に!? 全額支払われない場合もあるの? トラブルを防ぐための対策も紹介
毎月の給与とは別に支給されるボーナスを楽しみに仕事をしている人は多いのではないでしょうか。中には退職するときには「ボーナスを満額もらってから退職したい」と考える人もいるでしょう。 ▼会社員で「年収1000万円」以上の割合は? 大企業ほど高年収を目指せる? しかし、会社によっては、ボーナス支給日付近で退職を申し出るとボーナスが減額されるケースもあります。 そこで本記事では、ボーナス減額は違法にあたるのか、退職の意思がボーナス査定に影響する可能性があるのかなどについて解説します。
ボーナスが満額出ないのは違法?
ボーナスが満額出ない、もしくは支給されない・減額されるといったケースは、決して違法ではありません。なぜなら、ボーナスの支給は法律で厳密に定められていないからです。 労働基準法第24条にて「賃金は毎月一回以上、一定の期日に支払わなければならない」と決まっています。賃金は「毎月の給与」を指しており、ボーナスではありません。そのため万が一ボーナスが減額されたり、満額出なかったりしても法律違反に当たることはありません。
ボーナスの支給は就業規則によって規定されている
ボーナス支給は法律で定められていません。一般的にボーナス支給についてのルールは、会社の就業規則や労働契約において会社側が自社の裁量に基づいて自由に決めています。次のケースを例に挙げて、ボーナスがもらえるのかを見てみましょう。 ●就業規則に「賞与は支給時期に在籍している者に支給する」と明記されている ●7月20日が夏ボーナス支給日 ●8月31日に退職する 支給時期はボーナスが支給される月や日を指します。このケースだと支給時期は7月20日です。就業規則に「賞与は支給時期に在籍している者に支給する」と定められているため、7月20日時点で在籍していることがボーナス支給の条件となります。 このケースでは8月31日が退職日となっており、7月20日時点では在籍しているためボーナスは支給されます。 このようにボーナスの支給は就業規則や労働契約に従う必要があるため、退職を申し出る前に確認しておきましょう。しかし就業規則に「退職が決まっている従業員には賞与を減額できる」と明記されている場合は、ボーナスが減額される可能性があるため注意が必要です。