内野聖陽「比較的怒りっぽい性格の僕は、怒りのない人にはあまり共感できない。上田監督とのご縁で作り上げた『アングリースクワッド』」
迫力ある演技で観る者の心を揺さぶり続ける内野聖陽さん。11月22日公開の映画『アングリースクワッド 公務員と7人の詐欺師』で、マジメすぎる税務署員・熊沢二郎を演じています。社会現象を巻き起こした『カメラを止めるな!』の上田慎一郎監督と初めてタッグを組んだ作品で、マジメな税務署員と天才詐欺師が手を組み、10億円の脱税金を取り戻すという痛快なストーリーに挑戦。撮影秘話から役作り、そして健康管理法までたっぷり語って頂きました(構成◎池松潤 撮影◎本社・奥西義和) 【写真】白シャツに眼鏡、気弱なサラリーマン役の内野さん * * * * * * * ◆上田監督との不思議な「ご縁」 ――対談冒頭、筆者が内野さんの30年以上にわたる俳優歴を10年ごとに区切り、その時代の社会背景や、演じられた役柄の傾向を分析したメモを渡したら「そういう時代だったかもしれませんね」「昔は理論的な男のほうが持てましたよね」とつぶやいた。 上田監督からオファーされた時の気持ちはどんなものだったのか? 内野:映画『カメラを止めるな!』(2017年)を拝見した時、「面白い!勢いのある監督が出てきたな」と感じました。でも僕からすると、彼は才能があるから「まだまだ行けるでしょう」というのもありましたね。 じつはNHK BSプレミアムのドラマ『スローな武士にしてくれ』(2019年・源孝志氏作・演出)のオファーをいただいた時、舞台裏モノなので「カメ止め」の世界に似ている作品だなと直感しました。そこで「よし!おじさんたちの面白さを見せてやろう!」という気持ちも心の内で少なからずあった作品だったんですが、その「スローな武士」を観た上田監督から今回のオファーをいただいたので、なんだか不思議な「ご縁」を感じましたね。なぜなら『カメラを止めるな!』に負けないものを作りたいという思いがあった作品を監督がたまたま見てくれていたのでね。これは上田監督に話してなかったかな。 ※NHK BSプレミアム『スローな武士にしてくれ』 主演の内野聖陽(シゲちゃん)は大部屋俳優。殺陣の腕前は一流なのだが、セリフを言うと緊張で声が裏返ってしまう残念な面がある。ハイスピードカメラやワイヤーアクションを駆使した最新撮影技術の中で、シゲちゃんは「ワンカット13人斬り」や「池田屋階段落ち」などを見事に演じきる。伝統的な枠を超えた「NHKの超ハイテク× 時代劇制作の舞台裏」のドラマ。
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