リニア中央新幹線工事現場沿線で見られる異変 東京都町田市では住宅の庭から水が…岐阜県瑞浪市では水枯れと地盤沈下が…
水問題で注目されるリニア中央新幹線。2034年以降の開業を目指し各地で工事が進む中、静岡県外では今ある異変が起きています。 JR東海 丹羽俊介社長: 「調査の結果、人体や環境に影響を及ぼすようなものではないということを確認している」 13日の会見でこう説明したJR東海。 背景にあるのは・・・。 水と気泡のブクブク音 東京・町田市の住宅の庭から湧き出る水。 ブクブクと気泡も噴出しています。 リニア町田の会 奥村憲雄さん: 「あそこの側溝にまで流れ込んでいたという状態。(水を)調べて塩素とかがないから水道水じゃないと」 この家の住民によると、水が湧き出てきたのは85年間住んでいて初めてのことだといいます。 この住宅の近くには立坑(たてこう)と呼ばれる掘削機を降ろすためなどに使われる穴があり、リニアの工事区間と水が湧き出た場所を照らし合わせると直線状に重なります。 住宅の庭に水と気泡が湧き出た時には、トンネルの掘削工事の最中だったとみられています。 掘削機は土を削りやすくするため気泡を出しながら掘るものでした。
JR東海の丹羽社長は…
きのう会見を開いたJR東海の丹羽社長は… JR東海 丹羽俊介社長 「現在はこの湧水、気泡は止まっている状態。湧水、気泡については調査の結果、人体や環境に影響を及ぼすようなものではないということを確認している。それから周辺の調査を行った結果、建築物に影響を与える変異がないといったことを確認している。」
静岡県内の市民団体は
リニアをめぐっておきたこの事態に、静岡県内で活動する市民団体からはこんな声が…。 リニア新幹線を考える静岡県民ネットワーク 林克共同代表: 「今後より一層、安全や環境を守るというところで、JR東海は、ちゃんとやってほしい。」 先週金曜に会見を開いた鈴木知事は冷静な姿勢を見せました。 鈴木康友知事: 「基本的に(トンネル掘削の)工法が静岡の工区とは違うので、一概に比較できないが、どういう影響が及ぶのかも含め、JR東海には、しっかり情報開示を求めていきたい。」 水問題を中心に、リニア工事に対して様々な懸念を示してきた静岡県。 直近の関心事である山梨県内のボーリングについては現在、静岡との県境180メートルの地点まで進んでいます。