減薬のための「薬やめる科」をご存じですか? 院長が語る「薬を飲みすぎない」ための「病院の選び方」
どこで診てもらうか、誰に診てもらうかで、文字通り運命が決まる。知っている人だけが幸せになれる、優れた医療の「条件」とはなにか―一流の医師たちが明かした。 【一覧】名医20人が自分で買って飲んでいる「市販薬」実名リストを公開! 特集『最高の病院 危ない病院』前回記事『なかなか治らない腰痛やひざの痛み、実は「股関節」が原因かもしれないワケ』よりつづく。
相談が多い病気は?
熊本市郊外、田園風景の中に可愛らしい三角形の建物が見えてくる。全国初、減薬のための外来「薬やめる科」を開設した松田医院和漢堂だ。 「相談が多いのは、やはり高血圧や糖尿病、脂質異常症(高脂血症)、高尿酸血症などの生活習慣病です。同時に2つ、3つと患う人が多く、10種類ほどクスリを出されていることもある。最近診た患者さんは17種類も飲んでいました」(院長の松田史彦氏) ふつうの病院では「基準値オーバーだから、下がるまでクスリを飲みましょう」と指示されるが、松田氏はそうした考え方はとらない。
減薬のためには「軸」が必要
「減らしても害がないクスリは、なるべくストップします。たとえば脂質異常症薬は、やめると数値は上がりますが、それが一律に身体に悪いとは言えない。それよりも目に見える不調がないか、リバウンド(減薬による体調不良)が起きないかどうかを重視して、総合的に判断していきます」 日頃からクスリの飲みすぎを防ぐには、「軸」となってくれる病院、医師を見つけることが肝心だという。 「不調が起きるたびに別の病院を受診すると、クスリは際限なく増えます。クスリを安易に増やさない主治医を探し、まずはその医師に相談する。そして、どうしても必要なときだけ一時的に専門病院へ行くのがいいでしょう」 病院の選び方しだいで、「クスリ漬け」の生活は避けられる。 ……・・ 【つづきを読む】美容外科が、がん治療にまで進出...「免疫療法は最先端のがん治療である」という危険すぎる誤解 「週刊現代」2024年11月30日号より
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