トランプ次期米政権の経済チーム、主要メンバー候補はこれらの人々
ロバート・ライトハイザー氏:ライトハイザー氏は、トランプ政権1期目からの閣僚級顧問の中でも数少ない人物で、トランプ氏の大統領退任後の論争を通じ忠誠を尽くしただけでなく、今年に入ってからも親しい顧問となっている。政権1期では米通商代表部(USTR)代表を務め、米国の対中強硬姿勢の立役者となった。投資家がライトハイザー氏の財務長官起用の可能性を警戒しているのは、対中タカ派の同氏がトランプ氏を大幅関税引き上げに誘導することになれば、市場にどのような影響を与えるか分からないためだ。ライトハイザー氏は商務長官やホワイトハウスの通商顧問としても検討される可能性がある。
ハワード・ルトニック氏:キャンターフィッツジェラルドCEOのルトニック氏は、たちまちトランプ氏の政権移行共同委員長となり、ウォール街のトップチアリーダーとなった。広く献金者を開拓し、あるイベントだけで1500万ドル(約23億円)を集めた。閣僚やその他の高位の政治任用者は資産を公開し、利益相反を引き起こす可能性のあるものは全て手放すことが義務付けられているが、ルトニック氏は特別公務員として働く可能性も考えられる。このポストは無給で、連邦政府機関やホワイトハウスで最長130日まで働くことができ、資産売却や公開は義務付けられていない。
ジョン・ポールソン氏:トランプ氏は、サブプライム(信用力の低い個人向け)住宅ローンの価値下落を見越した投資を行い、150億ドルを稼いだポールソン氏をお金を産む「マネーマシン」と呼んでいる。両氏はともにニューヨーク市クイーンズ生まれで、厄介な離婚問題や法廷闘争を経験し、哲学的にも一致している。
ポールソン氏は、トランプ氏が最初の大統領選に立候補した際の経済諮問委員会のメンバーの1人であり、個人的に寄付を行い、フロリダ州パームビーチの自宅での集会で5000万ドル余りの資金集めに貢献した。これらはいずれもトランプ氏が好む忠誠心を証明するものだ。