ラグビー日本代表の「新10番」を探せ! 先輩SO田村優が「向こう10年、代表をリードする」と絶賛する逸材も
【強気なゲームメイクが持ち味】 若手10番候補の3人目は、静岡ブルーレヴズの家村健太(23歳)だ。今季は2年目ながら副キャプテンのひとりに任命された。 千葉県出身の家村は、流通経済大柏を経て京都産業大に進学。10番や12番として4年時に大学選手権ベスト4進出に貢献し、在学中にアーリーエントリー制度でブルーレヴズの一員となった。 1月に合流して2月末にいきなり10番を背負うと、新人らしからぬメンタリティとプレーぶりを発揮。8試合すべてでフル出場を果たし、ワイルドナイツ撃破にも大きく寄与した。パスとキックともに強気なゲームメイクが持ち味である。 昨季も開幕から10試合連続で出場していたが、ケガによってシーズン後半は出場できず。日本代表候補合宿にも招集されたが辞退し、新人賞争いも同期の髙本に譲った。 ただ、ケガを抱えて苦しい時期も家村のメンタルは常に前向きだ。「自分と向き合い、イチから体作りをした。どんなパフォーマンスを出せるか楽しみ」。オーストラリア出身のサム・グリーンがカテゴリA(日本滞在5季目で制限なく試合に出場可能)となったが「SOのレギュラー争いはさらに激しくなると思うので、ポジションを勝ち取りたい」と意気込んでいる。 そして最後の4人目は、今季は初の日本一を目標に掲げる横浜イーグルスの武藤ゆらぎ(23歳)だ。 小学校時代は父がコーチを務めるタグラグビーのチームで日本一に輝いた経験を持つ。その後は横浜ラグビースクール、東海大大阪仰星で10番としてプレーし、東海大に進学した。 東海大では1年から10番を背負い続け、4シーズン連続で関東大学リーグ戦の優勝に寄与。2年生から3年連続でベスト15に選出されるなど、スペース感覚、ラン、スキルに長けたアタッキングなSOである。 武藤もアーリーエントリー制度で昨季3試合に出場しており、実質ルーキーイヤーの今季もすでに練習試合で10番を背負っている。イーグルス期待のネクストスターだ。