天然のアルコールで日常的に酔っぱらっている野生動物たち、「コカイン・シャーク」で注目
ツパイはアルコール入りの蜜を好む
タイやマレーシア、ボルネオ島では、7種のツパイがブルタムヤシの蜜を主食にしている。ブルタムヤシの蜜は急速に発酵し、アルコール度数3%以上の甘いシロップになる。 2008年の研究によれば、ヒメレンジャクと異なり、ツパイの場合、この高アルコール食の悪影響はないようで、中毒の兆候が見られることもない。 2020年には、ブルタムヤシの花粉を媒介するリスなどのげっ歯類も、アルコールの大量摂取に適応しているという研究結果が発表された。 動物たちは快楽のためにアルコール入りの植物を摂取している可能性もあるが、「最も重要なのはやはり栄養価だ」とトリジャノウスキー氏は考えている。 「これらの植物を食べることで、糖分やビタミン、そして、アルコールを摂取できるのです」
文=Carrie Arnold/訳=米井香織