イチオシ機能の□実効空力□は本物なのか? ホンダアクセス「モデューロ」が30周年!
今回の試乗会のメインイベントは、モデューロ新作のテールゲートスポイラー(ウイングスポイラー)を装着した「シビックRS」。先の2台と同様に比較試乗だ。ただしノーマル状態との比較ではなく、以前にホンダアクセスが発売したシェブロン形状なしのテールゲートスポイラーと、新作のテールゲートスポイラー装着状態の比較試乗。有無の比較ではなくモデューロのテールゲートスポイラーとの新旧比較ということになる。
モデューロの新作テールゲートスポイラーの最大の特徴はスポイラーの裏側にシェブロン形状の突起を採り入れていること。左右の一辺が3cm、高さは高いところで3~4mmの突起となっていて、これが背面全体に配置される。シェブロンがないとスポイラーを通過した空気が大きな渦となって乱気流を起こすが、シェブロンを付けることで小さな渦がいくつも発生し、それがスムーズに後方に流れていくため、空力効果を効率よく発揮できるという。価格は6万8200円で、ディーラーでの取り付け時の標準作業時間は1時間となっている。
この日の群馬サイクルスポーツセンターは雨上がりのコンディションで路面が濡れているのはもちろんだが、落ち葉が多く非常にスリッピーな状況であった。旧作が取り付けられた状態でコースを走るが、もちろん不満はない。速度は安全を重視して50~60km/h程度に抑えた。シビックRSの走りはスムーズで、しっかりとしたものであった。ひととおりコースを試乗しフィーリングをチェックをしたのちにピットインし、テールゲートスポイラーを交換してコースインする。
同じく50~60km/h程度で走りコーナーに進入する。まずステアリングを切った際のフロントタイヤの反応がいいことに気付く。エアロパーツの効果というと最初にダウンフォースを思い浮かべる方も多いだろう。実際、ウイングタイプのスポイラーはダウンフォースをねらったものが多く、このテールゲートスポイラーもダウンフォースをしっかりと確保している。一般的に強いダウンフォースを発生するウイングをリヤに装着すると後側が地面に押しつけられるため、前側が浮いてしまいフロントタイヤのグリップが低下、フロントタイヤの反応が落ちることがあるが、このテールゲートスポイラーではそうした部分はなく、コーナーリング中にステアリングを左右に動かした際の反応もいい。またステアリングを戻して直進状態となった際も修正舵もいらない。