SUVでもやっぱりコイツはフェラーリ! プロサングエの725馬力/V12をストリートで初乗りチェック。「見るべき技術がてんこ盛り!」 【清水和夫SYE試乗】
■いいねV12♪ このレスポンスなに!? 神がかってるな
この日を待っていた。ついにフェラーリ・プロサングエに乗った。 最近のフェラーリはF1も頑張っているが、圧倒的にホンダやマクラーレンが強くて、もうちょっと前に行けるのかな?と思っていた矢先、このプロサングエ試乗。フェラーリ初の5ドアハッチで4駆でSUV。まぁSUVって言っていいかどうかわからないが。確かにちょっと車高は高い。 フェラーリには元々、12気筒の4駆はGTC4ルッソ(GTC4Lusso/※清水和夫 試乗動画はコチラ!)があったから、そのボディパッケージを変え、車高を上げた。 プロサングエは“SUVブームの最後の大物”って感じだ。SUVはアストンマーチンも出てきて、ロータスも作ったし、ランボルギーニにもある。今、SUVを作っていないのはマクラーレンくらいか。ま、お金儲けのためには今後、やるかもだが。
■SUVブーム、最後の大物「プロサングエ」
このフェラーリ・プロサングエ、どうなんだろう?と思って乗ってみたが、日本の高速道路をゆっくり走っている分には、凄いということは分かるが、何が凄いのか?というのは正直、分からない。 が、メカニカルにはアクティブサスがモーターで制御される。コーナリングで内輪がジャッキアップするのだが、ロールは競艇のモーターボートと違って外側が沈み込むロール。アクティブサスはそれをフラットにしたりする。 一時アウディやメルセデスはインロールとかをやっていた。従来は油圧とかエアサスを使っていたが、これはモーターによってサスペンションのストロークを制御するという、ある意味画期的な技術。 これから電動化になると電気エネルギーをいっぱい持っているから、油圧で制御するよりもモーターで制御した方が、より緻密に制御できる。モーターだったらソフトウェアでいろんなことができる。そういうことを考えると、このサスペンションはこれからのハイエンドな高級車に使われていく技術なのかな。 去年の今頃ブレンボに呼ばれ、油圧でキャリパーのパッドを押すのではなく、電気の力でパッドを押し付けるようなドライブレーキ、モーターキャリパーに乗った。それも2025年ぐらいに出てくるそうだ。 今、パワーステアリングは油圧じゃなくて全部モーターになっているので、サスペンションもブレーキもダンパーも、全部油圧からモーター制御に切り替わる時代。そういう意味で、プラグインハイブリッドとか電気自動車みたいに電気エネルギーをいっぱい持っているといろんなことができるんだなと思う。