「親じゃなくても誰か大人に相談してほしい」いじめを経験したマキシマム ザ ホルモン ナヲが我が子に伝えたいこと #今つらいあなたへ
親に話せなくてもいいから、周りの大人に相談してほしい
――現在ナヲさんは2児の母でもありますが、お子さんが万が一いじめられたときのためにお子さんに伝えていることはありますか? ナヲ: 子どもたちには私がいじめられていた話をしています。あわせて、「そのとき、ママは親に相談できなかったけど、今となってみれば絶対相談するべきだったと思うから、何かあったら絶対言ってね」と、ことあるごとに言っています。「ママとパパは何があってもあなたたちの味方。ママに言えなかったらパパに言えばいいし、パパに言えなかったらおじいちゃんとかおばあちゃんとか、お友達のママでも保育園時代の先生でもいいし、誰か大人に相談してみてね」と。 それもあるのか、子どもは一応相談してくれてると思ってます。ただ、これから中学生になったらどうなのかな?とは思いますが……。あとは、「加害者にならないように」ということも伝えるようにしています。子どもが発する言葉の端々に違和感を覚えたら「そういう言い方で友達に話したの?それだとなんか感じ悪いからママだったら嫌だなぁ」とか、「自分がその子の立場だったらどう思う?」みたいなことはしょっちゅう言いますね。 ――ナヲさんのように、いじめられていることを親に言えないお子さんはたくさんいると思うのですが、どうしたら子どもが親に話してくれると思いますか? ナヲ: 難しいですよね、自分が実際言えなかったので。なので私は子どもに「今日あった楽しいことは何?」と聞くようにしています。「誰かがこんなことを言ってめっちゃ笑った」とか些細なことでもいいから会話するのもいいかなと思うんですよね。 子どもが保育園に通っていた頃は、楽しかったことと嫌だったことを一つずつ教えてもらうようにしていて、嫌だったことは何が嫌だったのかを少しづつ深掘りしていってました。「大きなことでも小さなことでも何でもいいから話すときっと楽になるし、次の日には楽しくまた保育園に行けるよ」と話してました。そういう感じで聞いてみて子どもが話しやすい関係性が作れるといいなと思ってます。 ----- マキシマム ザ ホルモン ナヲ 1975年生まれ。1998年八王子にて結成。ドラムと女声と姉を担当。2013年発売のアルバム「予襲復讐」はオリコンアルバムチャート3週連続1位を獲得し40万枚を超えるセールスを記録。累計40万本突破の映像作品「D対D」シリーズ最新作となる「Dhurha Vs Dhurha~ ヅラ対ヅラ~」発売中。 国内の音楽フェスにおいては最大の動員を誇り、海外での大型フェス出演やニューヨークをはじめ、ヨーロッパ・南米各地での単独公演をソールドアウトさせるなど国内外からの評価も高い。2022年6月にはフランス最大のメタルフェス「HELLFEST2022」のメインステージ出演を含 む、4都市5公演のヨーロッパツアーを開催した。私生活では、2008年12月に結婚し、2児の母。 文:姫野桂 制作協力:BitStar