暑すぎる毎日。なぜか連日「疲れている…」そんな人におすすめしたい4つの果物とは?管理栄養士が回答
夏は暑さで食欲が減退し、栄養バランスの良い食事を摂ることが難しくなります。そのような時におすすめの食べ物が果物です。果物には、夏バテ予防に効果的な栄養素が豊富に含まれています。本記事では、夏バテ予防におすすめの果物を紹介します。 〈写真で見る〉。なぜか連日「疲れている…」そんな人におすすめしたい4つの果物とは? ■夏バテとは? 夏になるとよく耳にする「夏バテ」ですが、どのようなものかご存じでしょうか。夏バテとは、夏の暑さや多湿によって起こる体の不調が続くことです。この不調が長引くと、心身ともに疲弊し、症状が悪化していくため、早めに対策をとる必要があります。 ■夏バテの原因 夏バテの主な原因は、室内と室外との温度差による自律神経の乱れや、寝苦しさによる睡眠不足、高温多湿による発汗の異常により体温調整が上手くいかないなどがあります。 夏バテが怖いのは、何となくだるいが病気だとは思わない。そのため、自覚症状がない中で体はどんどんダメージを受けている場合があることです。気づいた時には重症化している場合もあり、早めの対策が必要です。 ■夏バテの症状 夏バテになると、全身のだるさ、食欲不振、疲労感、体が熱っぽい、めまいや立ち眩み、やる気が起きないといった症状が見られます。 精神的な症状も含まれるため、これが夏バテであるという実感がないことも多いのです。そんな中で体にムチ打って頑張り続けると、免疫力が低下し、他の疾患を引き起こす危険性もあります。 体に異変を感じた時には早めの休息をとりましょう。 ■夏バテ予防に果物がおすすめの理由 夏バテ対策には抗酸化作用のある果物がおすすめです。抗酸化作用とは、体に害となる活性酸素を取り除き、酸化を抑える作用です。果物は抗酸化物質を多く含む食べ物であるため、夏バテ予防におすすめです。 また、果物に含まれるカリウムは体の浸透圧調整や水分調整の働きがあります。脱水や熱中症に注意が必要な夏場、果物を摂ることで体の水分調整もできます。さらに、果物に含まれる消化酵素が胃腸の働きを促進し、消化を助けてくれる効果も期待できます。 ■夏バテ予防におすすめの果物 夏バテ予防に効果的な栄養素を多く含む果物ですが、その中でも特におすすめの果物を紹介します。特に、旬の果物は他の時期よりも栄養価が高く、味も一番おいしい時なのでおすすめです。 ■■スイカ スイカは90%以上が水分で、夏の水分補給にぴったりの果物です。体を冷やす作用もあるため、熱中症対策にもなります。さらに、カリウム、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCも含み、夏バテで弱った体の代謝を手助けしてくれることも期待できます。夏が旬のスイカを夏バテ予防に取り入れてみてください。 ■■桃 桃も、夏が旬の果物です。甘くみずみずしい桃には糖分が多く、疲れた時のエネルギー補給にもなります。また、桃に含まれる食物繊維のペクチンは、腸の働きを整える効果も期待できます。また、マグネシウム、鉄分、カリウムなどのミネラルも多く含んでいます。さらに、クエン酸と呼ばれる抗酸化物質が含まれており、疲労回復にもおすすめです。 ■■レモン レモンには柑橘類の中で最も多くのビタミンCが含まれています。ビタミンCには、ストレスの緩和や紫外線から肌を守る効果もあり、日焼けした肌を元に戻す美白効果も期待できます。また、レモンに豊富に含まれるクエン酸には唾液の分泌を促し、食欲を促進する作用もあります。夏バテで食欲がないときでも、レモンのさっぱりした風味を加えてみてはいかがでしょうか。 ■■キウイフルーツ キウイフルーツにもビタミンC、ビタミンE、ミネラル、クエン酸といった栄養素がバランスよく含まれています。特に、キウイフルーツ1個(約100g)には約69㎎のビタミンCが含まれています。成人が1日に必要な量のビタミンC100㎎を半分以上摂ることができます。さらに、キウイフルーツに含まれる消化酵素「アクチニジン」はたんぱく質の分解を促進し、消化を助けてくれます。 夏は、食卓に果物を積極的に取り入れて、夏バテ知らずの健康な体を維持しましょう。 【参考】 わかさ生活 わかさの秘密 果物 厚生労働省 e-ヘルスネット 抗酸化ビタミン 公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット 抗酸化とは ライター/古山有紀(管理栄養士)
古山有紀