今季の大学ラグビーはどうなる? 夏の菅平高原で優勝候補が次々に激突
大学ラグビーシーズン開幕まで1カ月を切った。全国大学選手権4連覇を目指す帝京大が所属する関東大学対抗戦Aは、9月7日(土)、帝京大と日体大の対戦で熱戦の火ぶたが切られる。同日、関東大学リーグ戦1部も東洋大対大東大で開幕。昨シーズン、大学選手権の準決勝に天理大と京産大が残った関西大学Aリーグは、9月22日(日)、全8チームが東大阪市花園ラグビー場に集ってスタートする。現在、主要大学の多くが夏合宿で最後の仕上げを行っているが、例年、8月下旬の長野県の菅平高原では注目チームが練習試合を繰り広げる。 村上晃一に聴く 大学ラグビー夏合宿の見どころ
夏の練習試合は多数のメンバー交代が行われるなど、最後のレギュラー争いという側面もあり、結果だけではなく、その内容をチェックしておきたい試合が多い。挑戦者にとっては勝って自信をつける場合もあるし、負けたチームがその反省を生かしてシーズンに入って大きく成長することもある。夏を見ておけば秋から冬にかけての各チームの成長を大いに楽しむことができるのだ。
2度目の4連覇を狙う帝京大は今季も大学日本一争いの軸になる。春季大会でその帝京大と引き分けた明大も、3シーズンぶりの王座奪還を目指す。上位陣の実力が拮抗する関東大学対抗戦Aだが、8月14日(水)の菅平では昨季対抗戦4位の筑波大が明大を35-31で破った。先制トライこそ明大だったが、前半20分からは筑波大が4連続トライ。地域獲得では筑波大が優位に立ち、PR二重賢治(4年)がトライを返し、WTB大畑亮太(4年)がキックチェイスからトライ。FB増山将(2年)のカウンターアタックからSO楢本幹志朗(3年)がトライするなど決定力を見せつけた。
明大も自陣からつないでトライを返し追い上げたが届かなかった。キャプテンのFL木戸大士郎、バイスキャプテンのCTB秋濱悠太など昨年からの主力が多く先発し、SO伊藤龍之介(2年)ほかU20日本代表もおり、選手層の厚さは大学屈指だ。この一戦を見るだけで、僅差勝負が続出しそうな今季の対抗戦が想像できた。