熊本工が「夏に強い」伝統の力を発揮、天草工が夏4強の快進撃も【2024熊本県の高校野球】
2025年が幕を開けた。昨年の高校野球界を各都道府県別に振り返り、1年間の球児の熱い戦いを思い出してみたい。 【一覧】2024年熊本県大会の結果 夏に強い熊本工が、昨年の熊本の夏を制した。初戦で八代をコールドで下すと、必由館、有明と連続して完封勝利。準決勝で九州学院に逆転勝ちすると、決勝では熊本国府に快勝した。2年生エース右腕・山本 凌雅投手(2年)を中心に、県内の並みいる強豪を次々と倒して、堂々の王者に輝いた。この年のセンバツに出場し、1勝を挙げた熊本国府には、序盤から力を発揮しての快勝だった。 秋は3回戦敗退、春は初戦敗退だったチームが、やはりというべきか、甲子園出場を手にした。熊本工は春秋とも2012年以来、優勝から遠ざかっているが、その間夏は4回優勝を決めている。夏甲子園準優勝3度を誇る名門の伝統の力には驚かされるばかりだ。 春を制した文徳は、前年秋に初戦敗退の屈辱から這い上がって6年ぶりの優勝。秋は専大熊本が優勝し、専大玉名時代の1993年以来、31年ぶりに頂点をつかんだ。 熊本商は春4強、夏秋は8強に入るなど、1年を通してベスト8以上に名を連ねた。また、天草工が夏に4強入りを果たした。天草出身者中心のノーシード公立校が、2回戦で春優勝の文徳を破る金星を挙げるなど快進撃を見せ、「天草から甲子園へ」の道に希望の光をともした。