【アーカイブ動画】第二次世界大戦で沈没した戦艦「武蔵」の様子
第二次世界大戦のレイテ沖海戦で沈没した戦艦「武蔵」の船体の様子が日本時間3月13日午前10時から生中継されました。マイクロソフトの共同創業者ポール・アレン氏が発見、調査しているプロジェクトで、中継では、海底に沈んでいる「武蔵」の様子を2時間にわたって無人探査機が撮影しました。同氏は、「船体に関してさらなる事実が判明した際には、日本政府および世界に対し、調査結果を共有していく」としています。 ※中継は上記リンクから
ポール・アレン氏とその調査チームは、8年以上前から、フィリピン政府の許可を得て戦艦「武蔵」を探索。最新機器を搭載したヨット「M/Yオクトパス号」を使い、地形を特定するために、海底の面積高度比や水深測量調査を行うことで、沈没地点を絞り込みました。調査は高解像度カメラ搭載の遠隔操作型無人探査機によって行われ、3回目の潜水で「武蔵」を探知、船体を確認したと言います。 今年3月2日の発見以来、同氏は、戦艦「武蔵」の艦橋やカタパルトのマニュアルと思われる文書などが見つかったとTwitterで報告してきました。この成果について同氏は「第二次世界大戦終結から70周年に当たり、同大戦で沈没した戦艦『武蔵』の船体を確認したことは、歴史的にも重要」と強調しています。
ポール・アレン氏は、ビル・ゲイツ氏と並ぶマイクロソフトの共同創業者で、資産家として名を知られています。父親が第二次世界大戦に従軍していたこともあり、同大戦の遺物保護に貢献してきました。1998年には、アメリカ・シアトルに歴史博物館「Flying Heritage Collection」を設立しています。
戦艦「武蔵」は、1942年に竣工。7万3000トンで戦艦「大和」と同型艦。45口径の主砲9門を備えていました。海軍史上最大の戦艦と言われています。1944年10月23日から25日にかけて開かれた、フィリピンのレイテ沖海戦において、約20発の魚雷と17発の爆弾を受け、24日に沈没しました。乗員2399人のうち、猪口敏平海軍中将を含むほぼ半数が死亡したと言われています。