「木刀持って再来店された」 “カスハラ”の厳しい実態、調査で明らかに コンビニは名札の表記変更も…
日テレNEWS NNN
カスタマーハラスメント、いわゆる“カスハラ”への対策で、ローソンが4日から導入したのが、店員の名札のイニシャル表記です。5日、飲食業などが加盟する労働組合は、“カスハラ”の調査報告を発表し、厳しい実態が明らかになりました。
5日、東京・品川区のローソン・ゲートシティ大崎アトリウム店を訪ねました。一見、いつもと変わらない様子でしたが、店員さんの名札には、「クルーTK」という文字が入っていました。 コンビニ大手「LAWSON」が4日から導入したのは、“イニシャル”の名札です。 人事本部人事管理部・シニアマネジャー 千田文寿 さん 「従業員が名札、実名を不特定多数にさらす、ということについての不安感・負担感が大きい」 これまで「LAWSON」では、名札に名字を表記するルールでしたが、実名をSNSでさらされるなど、“カスハラ”被害への不安をうったえる声が増加。そこで今回、役職とイニシャル、または任意のアルファベット表記の名札も認めるルールに変更したといいます。
同じくコンビニ大手の「FamilyMart」は、5月下旬から「仮名」の表記を認めていて、「かとう」さんが「さとう」さんと名乗ることも可能になりました。 取り組みが増えている、“カスハラ”対策。
5日、労働組合「UAゼンセン」も“カスハラ”の実態調査を報告しました。 UAゼンセン 佐藤宏太流通部門執行委員 「“お客様は神様です”という考え方のもと、顧客対応をしております、というのが実態としてありますので、“カスハラ”被害にあっている現場従業員が非常に多くて、精神的にも肉体的にも、非常に疲弊しているのではないかと」 飲食・ホテルなどサービス業が加盟する労働組合「UAゼンセン」が調査を行ったところ、全体の約半数が「直近2年以内で被害にあったことがある」と回答しました。
また、生々しい体験談も紹介されました。 【カスハラ実態調査より】 「セルフレジで、会計が終わっていないのに帰ろうとしたので、声をかけたら、クレジットカードを投げつけられた。『何様のつもりだ』と、暴言を吐かれた」 【カスハラ実態調査より】 「『女のくせに』と暴言を吐かれ…後日、木刀を持って再来店され、非常に恐怖を覚えた」