久保建英がレガネスの守備を翻弄して勝利に貢献も 4連勝ソシエダに不安要素
12月8日(現地時間)、ラ・リーガ第16節、レガネス対レアル・ソシエダ戦の撮影取材のため、スペインの首都マドリードの郊外都市であるレガネスを訪れた。 【画像】久保建英 フォトギャラリー 久保建英が所属するソシエダは、アウェーの地で0-3と快勝。順位を、暫定ながら来季ヨーロッパリーグ(EL)出場圏内となる6位に上げている。 ソシエダは直近の12月5日、国王杯2回戦コンケンセ戦を戦っているが、久保は招集外となっていた。指揮官イマノル・アルグアシルは「タケはチームでも代表でも多くの移動をしているから」と、過密日程対策として帯同から免除されたことを説明しており、中2日で迎えた今節は、先発出場が予想されていた。 予想どおり、久保は先発イレブンに名を連ねた。 右サイドにポジションを取った久保は、ソシエダ先制点の起点となった。前半14分、パスを受けた久保に、相手左サイドバックのハビエル・エルナンデス、さらに前線の選手が挟み込むように迫ったが、久保はそのふたりを嘲笑うように、足元の技術を駆使しつつ、間をかいくぐってピッチ中央へドリブル。相手ボランチがつめてくると、それをかわすように逆サイドへ大きくフィードを送った。 そして、そのパスを左サイドで受けたセルヒオ・ゴメスが中央へグラウンダーのクロス。そこにブライス ・メンデスが走り込み、難なくゴールへ蹴り込んだ。 起点となった久保によるピッチを大きく使った攻撃が、レガネス守備陣のマークのずれを生み、先制ゴールへとつながった。 久保の動きに遅れを取ったハビ・エルナンデスは、その後、久保への反則まがいのプレーを見せ始めたが、主審がカードを出さなかったこともあり、試合は荒れ気味の展開になる。ソシエダは、前半のうちにアイエン・ムニョスが、また後半早々にはチームの要マルティン・スビメンディが、さらにその後もセルヒオ・ゴメスが、負傷交代を強いられた。 久保は、中3日で迎える次戦EL ディナモ・キエフ戦へ向けて温存する意図もあっただろうか、後半32分までのプレーとなった。 チームは33分、投入直後のアンデル・バレネチェアがセットプレーのこぼれ球に反応して2点目のゴールを決める。さらに終了間際には、バレネチェアのパスを受けたミケル・オヤルサバルのダメ押しゴールで試合を決定づけた。 リーガ、EL、国王杯と4連勝を飾ったソシエダだが、連戦が続くなか、ケガ人の状態が気になるところ。キックオフ前のアップ時には、久保にも臀部などのハリを気にするような仕草が見られた。
中島大介●取材・文・撮影 photo&text by Nakashima Daisuke