日本ハム・明瀬が受け取らなかった新聞 正真正銘の“一面デビュー”を待つ
今月14日から4日間、日本ハムの2軍施設がある千葉・鎌ケ谷の秋季練習を取材した。参加選手は大卒2年、高卒5年以下の若手のみ。球場左翼に隣接する「勇翔寮」の正面には選手、コーチ、関係者が使用する駐車場があるのだが、初日以降は寮正面に駐車する関係者はいなかった。 “事件”が起きたのは14日。フリー打撃中に高卒1年目の明瀬諒介内野手(19)が放った左翼方向への特大ファウルが、寮正面に駐車していた森本稀哲外野守備走塁コーチの車を直撃した。フロントガラスにはクモの巣状の亀裂が…。さらにボンネットへもう一発と2発も当て、明瀬は「タイミングがちょっと早かった…」と、苦笑いで謝罪した。 鹿児島城西時代に通算49本塁打を放ち、将来の大砲候補と期待される大型内野手。今季は2軍で47試合に出場して打率・170、2本塁打、10打点とプロの壁に苦しんだが、翌日以降もフリー打撃で場外弾を連発するなど確実に成長を示していた。森本コーチも「油断していたんですよ…」と普段は駐車を控える寮正面に駐車したことを後悔しつつ「マンチュウ(万波)、ジェッシー(水谷)の後釜がもう育ってきている。うれしい悲鳴ですね」と目を細めた。 翌日、スポニチ北海道版では明瀬の「破壊弾」を一面で掲載。プロ入り後初の“一面デビュー”だと思い、本人へ「記念にあげるよ!」と声をかけた。しかし、明瀬は苦笑いを浮かべながら「まじでいらんっすよ…。だってファウルですよ?今度、ホームランを打った時にお願いします!」と受け取らなかった。正真正銘の一面デビューを飾る日を、楽しみに待ちたい。(記者コラム・清藤 駿太)