AT&Tとベライゾン、中国系ハッカー攻撃認める 「現在は安全」
Surbhi Misra David Shepardson [28日 ロイター] - 米通信大手AT&Tとベライゾンは28日、中国系ハッカー集団「ソルト・タイフーン」によるサイバー攻撃の標的になったことを初めて認めた。その上で、法執行機関や政府当局と協力しているとし、通信網は現在は安全だと説明した。 AT&Tの広報は「現時点で当社のネットワークで国家主体による活動は検出されていない」とし「現在の調査によると、中国は外国情報機関の関心となる少数の個人を標的にした」と述べた。 また、情報流出は数件しか確認されていないが、顧客データを保護するためネットワークの監視と修復を行っており、脅威の評価と軽減に向け当局と引き続き連携しているとした。 ベライゾンの最高法務責任者は、同社ネットワークでハッカーの活動はしばらくの間、検知されていないとし「この事件に関連する活動を封じ込めた」と述べた。 米当局は27日、ソルト・タイフーンのサイバー攻撃を受けた企業・団体リストに9社目の通信会社を追加。ハッカーが「数百万人の個人の位置を特定し、電話の音声を自由に録音」する能力を得ていたとした。 ソルト・タイフーンの標的には、先の米大統領選におけるハリス、トランプ両陣営の関係者が含まれていたと報じられている。