シャープ15年度第3四半期決算発表(全文3)液晶だけでなく本体への出資検討
司会:その隣の女性の方ですね。 東洋経済:東洋経済のタジマです。まず、両社のシャープさんから見た魅力というのは十分分かったんですけれども、鴻海さんがシャープさんに対して何が魅力であると感じているのかがいまいちこう、報道ベースでは7,000億とも、出資額言われておりますけれども、それはどういったところに価値を感じていらっしゃるのか。交渉を進める上で把握しておかないといけない点だと思うんですけれども、その点に関してお聞かせください。 高橋:いま、鴻海さんだけのお話と考えていいんですかね。 東洋経済:はい。 高橋:もちろん、これですよって言ってくれるわけじゃないんで、彼らはデューデリジェンスを通じて、シャープ、弊社の価値を見ていってるわけでございます。で、当然手の内を明かしていただけるわけじゃないです。ただ、一般論で言いますと、やはり、私どもの技術であるとかブランド名、あるいは技術いうのはイコール、人ですよね、人材ですよね。そういうところに大きな魅力を感じていただいているんじゃないかなと。これは想像でしかないです。その内容をおっしゃっていただけるわけでもないですし、一般論としてはそういうことだろうと思っております。 東洋経済:分かりました。もう1点お願いします。先ほどから、非液晶事業も含めた一体性というものにすごくこだわりを見せていらっしゃるかと思うんですけれども、今日ご発表なさった3Q決算、単独3カ月で見ましても赤字ですとか前年割れですとか、そういった営業利益ベースで事業、多いかと思いますけれども、そこになんと言うか、シャープのDNAにこだわってきたことこそが、この現状の原因というふうにお考えにはなっていないんでしょうか。 高橋:どのページ、セグメント別。スライドの7ページで、セグメント別の営業利益ね。で、そこで見ていただきますと、実は昨年は液晶以外は全部黒字でした、って言いました。今回、3Qのところ見ていただきますと、エネルギーソリューションが50億の赤字となっております。で、口頭で申しましたが、これはどっちかいうと先行して、シリコンの値下がり分を織り込んでいってるという状況でございます。 そういう意味で、いまおっしゃった全部駄目なんちゃうん、とはこの数字からは見れないと思いますし、正直なところ、やはり経営状況が非常に苦しいですから、先行投資をいま現在、抑えざるを得ない状況の中で、それでもこういう形の黒字を出しているというのが非液晶部分は実態としてあると思っております。ビジネスソリューションにしても8%であるとか、2Qは10%を超えるような営業利益を出しておりますので、これに新たな成長資金を投入していただいて、それを活用することができれば、上に伸びていける可能性、および余地は大きいというふうに考えております。 東洋経済:ありがとうございます。