シャープ15年度第3四半期決算発表(全文3)液晶だけでなく本体への出資検討
液晶だけでなくシャープ本体への出資に動いていることについて
司会:はい、そのほかいかがでしょうか。あちらから2ブロック目の一番前の方ですね。男性の方、はい、お願いします。 日本経済新聞:日経新聞、イイヤマと申しますが、高橋社長、これまでの記者会見では、液晶の分社化には言及されてきたと思うんですけども、本体の出資については明確にはお話しされていなくて、今回2社からの提案は、シャープ本体への出資の内容だと思うんですが、この変化についてシャープ側としてはどう評価、どういう効果があるというふうに考えてらっしゃるんでしょうか。 高橋:おっしゃるとおり、もともとの構造改革、先ほどのプレゼンでも液晶構造改革と書いてございますよね。ですから、スタート時点ではそういう考えでおりました。ただ、先ほど来、言っておりますようなデューデリジェンス、あるいはいろんな議論を通じて、非常に大きな価値をご両社ともシャープの液晶じゃない部分にも感じていただけた、あるいは確信を持っていただけたということから、本体への出資というふうに動いてきたと。これは初めからあった話ではございませんが、そのほうが両社、どちらになるにしても、シャープおよび相手の会社にとって、いいというふうな今、お互いの認識が一致してるということでございます。 日本経済新聞:あと、すいません。ちょっと関連して、先ほど鴻海との交渉については懸念事項について信頼関係の調整でクリアできるという話をされてましたけども、シャープとして革新機構の提案についての懸念事項なり、要望というのはどういうことなのかということと、現時点で率直に高橋社長はどちらに決まると見ていらっしゃるのか、その2点、伺えますか。 高橋:すいません、最後のご質問はきっと答えられないと思います。私がそんなことを言ってしまったら、交渉は終わってしまいますよね。ですからそれはご容赦ください。いま、現在あるじゃなくて、革新機構さんに対する一番初めの議論が一番深かったのは、先ほどの非液晶って私ら言いますけど、液晶以外のところの一体性をもっての運営が将来にわたってできるかどうか、というところが一番の議論をしたところでございます。すなわちシャープにとっての懸念であったと言い換えてもいいかもしれません。 で、それに関しましてはいま、お互いの考え方は一致しているというふうに革新しております。 司会:はい、よろしゅうございますか。それでは時間の関係で残り3名ほどにいただきたいと思います。一番前の方、同じ媒体さんでしょうか。はい、どちらでも結構でございます。 NHK:NHKのヤマダです。よろしくお願いします。鴻海の提案を実際に分析されて、実際にいま、より多くの人をそちらに割いていると、現時点で明確におっしゃれるということでしたが、これはこの時点で事実上、鴻海と、優位ではなくても優先的に交渉しているということでよろしいでしょうか。 高橋:先ほどもお答えしましたように、優先交渉ということはないです。まだ、両社並列でもちろんやっております。で、優先交渉権言うたら、まったくそういう会話はしておりません。 NHK:もう1問よろしいですか。決議の中で優先交渉権という言葉を使って決議がなされたということではないんだと思うんですけれども、そういった言葉を使わないまでも事実上は優先的に鴻海とやり取りをしているということではないんでしょうか。 高橋:ご両社ともやり取りをいま、ずっとやっております。デューデリジェンスももちろん進度に差はございますけれど、まだやっていただいているという状況でございます。 NHK:それでは将来に向けての話ですけれども、いまの段階で明確により多くの人を割いて、鴻海と話をしているということになると、将来的には優先交渉権を与えるということになるんでしょうか。 高橋:いま時点のリソースを割いて、イコール優先権を与えますということにはなりません。それによって、分析させていただいた結果、どうなるかということでございます。 司会:それでは少し後ろのブロック、すいません。なかなか当てられず申し訳ございません。ディスプレイの前の男性の方ですね。はい、お願いします。 時事通信:時事通信社のワタナベと申します。液晶事業についてお伺いしたいんですけれども、第2四半期の決算の会見のときには、液晶事業が業績の足を引っ張っているので、これを分社化するために外部の助けを求めるんだと、そのために複数社と交渉してるというようなお話がありました。ちょっと、これまでの、今日のお話を伺っていると、液晶事業も含めてシャープは一体で運営していくというようにも聞こえたんですけれども、例えばその液晶を分離しないことになったんでしょうか。またその分離しないことについて機構側、鴻海側、どちらもそのような考えになっているという理解でよろしいですか。 高橋:時間的な、期間的な問題はございますが、シャープには2つ大きく違うビジネスがあるっていうのは申し上げました。大きな投資が必要であり、かつ非常にパワーゲームをしないといけない。液晶ですね。本来、半導体のデバイスですとそうですけれど、私どもは半導体を作ってる会社ではございません。非常に少ない量は作っておりますが、そういう意味で電子デバイスも、プロダクツ経営に近いような運営ができるという。2つ目はそっち側の会社になります。そういう意味でエンティティとしてどうなるかっていうのは別にしても、運営自体はまったく違う性格の運営をしていくという形になると思っております。 さらには、時間軸はございますが、産業革新機構さんのほうでありますと、いろんな報道が出ておりますが、あちらがお持ちのJDIさんと、ということもありますし、先ほど申し上げましたように鴻海さんのほうでもSDPと、あるいは鴻海さんがお持ちの、それは合併するっていうところまでいかなくても、いかに協業していくかということで、違った運営になってくると。そういう意味では、前、10月にお話ししました液晶が分離されていく。広義の意味では同じだと思っておりますが、大きく違うポイントは液晶以外のところにも資金を投入していただくと。そちらも成長資金が得れていくというところが大きく変わった点だというふうに認識をしております。