放送作家&俳優に憧れ出会ったふたりが、コント師・ラブレターズになるまで。「結成当初はテレビで放送できないアングラ演劇のようなネタばっかり」【1万字インタビュー前編】
日本大学芸術学部で全力テニス、シングルスで三連覇
──ここからは、現在に至るまでの話、おふたりの思春期くらいまでさかのぼりたいのですが。 塚本 お笑いでいうと、小学校の高学年から中学生のときに『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ)とか『ボキャブラ天国』(フジテレビ)を観ていて、そこから『爆笑オンエアバトル』(NHK)でネタのおもしろさを味わい、どんどんお笑い好きになっていった、という感じです。『オンエアバトル』のバナナマンさん、おぎやはぎさん、ラーメンズさんは特に衝撃でした。 溜口 その3組がテレビでネタやってたんだもんね、すごい時代だよ。 塚本 ただ、深夜番組だったので、クラスのみんなが観ているというわけではなく、中学の同級生で深いお笑いの話をできたのが、今うるとらブギーズというコンビで活動している佐々木(崇博)くんでした。 溜口 佐々木さんとはいまだに近所に住んでるもんね。 塚本 徒歩1分の距離に住んでます(笑)。そこから『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)で芸人やテレビの裏話を聴くようになって、お笑い業界に興味を持つようになりました。でも、自分は表に出るタイプではないと思っていたので、芸人ではなく、放送作家のほうがいいなと。それは佐々木くんも一緒で、ふたりで「放送作家いいよね」って。 溜口 でも高校ではテニスにハマったんでしょ。 塚本 中学でもテニス部だったんですけど、中学のときは軟式テニスで全然弱かったのに、高校で硬式テニス部に入ったら急に強くなったんです。佐々木くんと高校は別になったこともあり、学校にお笑いの話をできる友達もあんまりいなくて、それでテニス一本に。 ──塚本さん、高校時代には『ハモネプリーグ』(フジテレビ)に出場してますよね? 塚本 アカペラもちょっとやってましたけど、主にはテニスです。 溜口 大学でもテニスやってたもんね。 塚本 高校を卒業して、放送作家への憧れはまだあったので、1浪の末に大学は日本大学芸術学部、いわゆる日芸に入るのですが、日芸でも本気でテニスやってました。 溜口 気持ち悪っ! 浪人して日芸に入ってテニス本気でやるってなんだよ。 塚本 『全芸杯』という芸術系の大学統一選の大会があるのですが、シングルスで3連覇、ダブルス・団体でも2連覇しました。 溜口 なんだその好成績。放送作家の夢はどうした。