放送作家&俳優に憧れ出会ったふたりが、コント師・ラブレターズになるまで。「結成当初はテレビで放送できないアングラ演劇のようなネタばっかり」【1万字インタビュー前編】
『キングオブコント2024』で優勝したラブレターズ。2011年、当時最年少で『キングオブコント』ファイナリストになるも、優勝までの道のりは決して順風満帆ではなかった。そんなふたりの半生を振り返る1万字インタビュー。 【動画】ラブレターズ、芸人人生の中で転機となったコント 前編では、放送作家を目指した塚本直毅と役者志望だった溜口佑太朗の出会いから「ラブレターズ」結成までの経緯、そして最年少で『キングオブコント』ファイナリストになるまでを語る。
一番うれしかったのは、バナナマン設楽からの「おめでとう」
──『キングオブコント2024』優勝から約1カ月経ちましたね。(取材は11月上旬に実施) 塚本直毅(以下、塚本) いまだに毎日3つくらい仕事があるので、それだけでこれまでとは全然違います。 溜口佑太朗(以下、溜口) テレビもたくさんありますけど、ラジオと取材がめっちゃ多いですね。でも直後はもっと、本当にヤバかったです。 塚本 『サンデージャポン』(TBS)とか『アッコにおまかせ!』(TBS)とか、完全に視聴者として観てていた番組に呼ばれて。 溜口 その合間に、控室とかで情報番組で流すコメントのVTRを撮ったり。 塚本 時間がなさすぎて、申し訳ないけど着替えながらインタビューに応えたりもして。人生初体験の連続です。 溜口 まぁでも、今までずっとお休みしていたようなものだったので。人生で一回くらいね。 ──優勝して何が一番うれしかったですか? この質問は何度もされているでしょうから、同じ答えでもいいですよ。 塚本 気を遣っていただいて(笑)。じゃあ遠慮なく、『ノンストップ!』(フジテレビ)で憧れのバナナマン設楽(統)さんに「おめでとう」って言われたことです。 溜口 憧れの先輩たちと、面と向かって話ができるだけでうれしいんですよ。今までもテレビ局ですれ違ったり、大勢いる中でちょっとした共演はあったとはいえ。 塚本 僕らがメインで呼ばれているのが、ただただうれしい。 溜口 あとは、タクシーで移動するようになって、テレビで聞いていた「タクシーあるある」がやっとわかりました。タクシーでだけ流れてるCMってこれかぁ……って。 塚本 僕なんか今まで基本チャリで移動してたのに。 溜口 キャバ嬢からもらったチャリね。 塚本 太客のおじさんからもらったけどいらないっていうので、いただきました。 溜口 そんな塚本さんも、今では平然とタクシーについている充電器使ってます。ちょっと前までタクシーに充電器がついていることさえ知らなかったのに。 塚本 あれは便利ですね。 溜口 街で声かけられるのも、お笑いファンとかではない、主婦の方とかで。それもうれしいですね。 塚本 僕に声かけてくれるのは、もっぱらおじさんですけど。