美味しいだけじゃない! 「ジビエ」人気拡大の理由は? 介護食でも注目
寒い季節にぴったりの鍋。入っているのは、イノシシやシカなどの「ジビエ」。いま高齢者の介護食として注目されるほど、人気が高まっているそのワケは? 【画像】クマ、シカ、ウサギの肉団子 外来生物の「キョン」も どんな味?
■野生鳥獣“ジビエ”人気のワケ
寒い冬に大人気の鍋。今旬を迎えているのが「ジビエ鍋」です。「ジビエ」とは「野生鳥獣の肉」を意味するフランス語で、イノシシの肉を使った「ぼたん鍋」が有名です。 東京・新宿のジビエ料理専門店では、進化したジビエ鍋が。4種類のジビエが入ったぜいたくな寄せ鍋。「シカ」「黒豚」「アイガモ」「ウサギ」です。 野生動物による農作物被害が深刻化する中、捕獲された動物の肉などをジビエ料理として活用しています。農林水産省の統計では、ジビエの販売額は右肩上がりで、去年度は54億円に到達。 40代 「シカ肉がおいしい」 「ほろほろしている」 「食べやすい」 ジビエの魅力は高タンパクだけど低カロリー。シカ肉は牛肉と比較して脂質が6分の1。カロリーは半分以下で、鉄分はおよそ2倍です。ヘルシーなので高齢者の介護食としても注目されています。 鍋のシメは、ご飯を入れて雑炊に。4種類のジビエと野菜のだしをたっぷりと吸い込んだご飯は絶品と評判です。 40代 「それぞれの具からいろいろなだしが出て、スープが複雑な濃い味になっておいしい」
■鍋でも!ステーキでも!
浅草にあるジビエ専門店では、シカ肉を豪快に焼いたヘルシーなステーキが女性客に大人気です。 千葉から 「すごい!すごいの来ちゃった」 「脂身が全然ない」 「すごい。がっつり赤身だ」 分厚いエゾシカの赤身肉は、ナイフを入れるとすっと切れる柔らかさです。 千葉から 「そのまんまいただきます」 「ちゃんと肉肉しいけどすごく柔らかくて、するっと食べられちゃう。おいしい」 「幸せ」 千葉から来た2人は、珍しいジビエにも挑戦!この肉は? 房総半島で大繁殖している外来生物の「キョン」です。 千葉から 「公園に大繁殖している」 「鳴き声で起こされることもある」 「ギャーって鳴く」 「キョン」と「ハクビシン」の肉をみそ味の鍋でいただきます。 千葉から 「かむとすごく味が出てくる」 「キョンおいしいじゃん。どんどん食べよう」 「どうせだったらちゃんと食べて、おいしくいただいて(キョンを)減らしたい」 テーブルで客がミンチ状の肉を叩いています。 息子 20代 「感動です。やってみたかったので」 母親 50代 「アイヌの伝統文化らしい。やってみたくて」 アイヌの伝統料理「チタタプ」です。クマ、シカ、ウサギなど野生鳥獣の肉団子を鍋で煮込みます。 息子 「クマは食感が強くて野生味がワイルドな味がくる。『ジビエ』っていう感じの味。ヒンナヒンナ」※アイヌ語で『感謝』の意味 いまやジビエはランチでも手軽に味わえます。東京・西麻布の店ではイノシシ肉の「ひつまぶし」が人気です。 西麻布ワールドネイチャーファーム 植山宏哉オーナー 「ジビエというとにおいが苦手という人も多いと思うが、ほとんどくさみもなくて非常に食べやすい。苦手意識のある人も来てほしい」
テレビ朝日