伝わるWebサイトをつくる! ユニバーサルデザインの基本と具体的な改善方法
Webサイトやバナーにとって「読みやすさ」「わかりやすさ」は重要事項。そこで、majima DESIGNの間嶋沙知氏が「デジタルマーケターズサミット 2024 Winter」に登壇。すべての人のためのデザインとして体系化された「ユニバーサルデザイン」の基本知識に加え、色や文字、UIのチェックポイントや改善方法など、具体的な実践方法について解説した。
誰にとっても利用しやすい「ユニバーサルデザイン」の考え方
Webサイトのページを作成したものの、「わかりにくい」「使いにくい」ということはないだろうか。さまざまな要因があるが、ぜひ知っておきたいのが「ユニバーサルデザイン」という考え方だ。 ユニバーサルデザインとは、文化・言語・国籍や年齢・性別などの違い、障がいの有無や能力差などを問わずに利用できることを目指した、建築・設備・ 製品・情報などの設計(デザイン)を指す。
バリアフリーが、主に障がいがある人の問題を解決するために専用の補助を加えることにフォーカスしているのに対し、ユニバーサルデザインはあらゆる人や状況を対象として、はじめからバリアをつくらないよう設計する。「アクセシビリティ:使える状況の幅広さ」を高め、その上で「ユーザビリティ:ある状況での使いやすさ」を高めていくという考え方だ。
このアクセシビリティとユーザビリティは重なることもあり、アクセシビリティを意識することでユーザビリティが上がることがある。 たとえば、腕を怪我している人、片腕の人にも対応すれば、多くの荷物を持っている場合などでも使いやすい商品になる。ロービジョンの人や白内障の人の「見えにくさ」を解決すれば、健常者も眩しい場所で閲覧しやすくなるだろう。
人によって見え方は異なる
色には、イメージや情報を直感的に伝えられるという利点がある。一方、年齢や状況、色覚特性などによって見え方が異なることに注意が必要だ。日本人の男性では20人に1人、女性では500人に1人の割合で多数派とは異なる色の見え方をしているという。