伝わるWebサイトをつくる! ユニバーサルデザインの基本と具体的な改善方法
間嶋氏は、こうしたツールを使うことについて、「個人の感覚ではなく、客観的な数値をもって見やすさ読みやすさを評価できる」と語る。そして、テキストやアイコン、UI、背景など、それぞれの役割に応じて、コントラストを確保できる配色に調整し、イメージカラーを残しつつも見やすさを改善した例(次図)を見せた。
■ [色の改善法(3)] 色以外の情報を加える
テキストや形、大きさ、アイコンなど色以外の情報を加えるという方法も、見分けにくさを改善する方法の1つだ。
情報は画像ではなく“テキスト”で伝えよう
Webサイトは、「誰でも・いつでも・どこからでも」アクセスできて、見る人の状況やデバイスに合わせて情報を得られるという大きなメリットがある。 たとえば、ロービジョンの人が画面を拡大したり、色を反転して見たり、視覚障害のある人は、「スクリーンリーダー」で画面の内容を音声で読み上げたり、文字情報を点字に変換する「点字ディスプレイ」を使ったりすることもできる。また、ディスレクシア(読字障害)がある場合も、文字組みを読みやすく変更したり、音声メディアやアクセシブルブックなどを使ったりすることで、コンテンツにアクセスしやすくなることもある。 しかし、いずれも画像情報ではなく、テキスト情報でなくてはならない。テキスト情報であることで、デバイスの大きさに応じて折り返し表示ができ、コピー&ペーストや機械翻訳などもしやすくなるわけだ。 ■ [テキストの活用法(1)] 基本の文字組み 情報をテキストで提供した上で、テキストを有効に活用できるようにするには、「基本の文字組み」が整っている必要がある。これについても、前述した「WCAG」に明確な基準が設けられている。 ■ [テキストの活用法(2)] 画像の代替テキスト
「画像の代替テキスト」も意識すべきことだ。HTMLのimg要素にalt(オルト)を設定することで、画像が表示されない時や音声として読み上げる時にも、情報をもれなく伝えることができる。