教育関係者向け「2023年に読まれた記事」トップ10 発達障害、いじめ、ICT活用、定時制高校ほか
公立中高一貫校の「国際バカロレア教育」
世界的な大学入学資格および教育プログラムとして知られる国際バカロレア(International Baccalaureate、以下IB)。3月28日、文部科学省は国内のIB認定校が207校(候補校を含む)になったことを発表した。 政府目標の200校は達成されたが、一般的にはまだ「インターナショナルスクールや一部の私立校の教育」といった印象が強いのではないか。そこで今回、国内の公立中高一貫校として初のIB認定校である札幌市立札幌開成中等教育学校に、教育活動の中身や進路選択の傾向などについて取材した。 「公立中高一貫校の『国際バカロレア教育』、気になる『授業と進路選択』の実態」
同級生の「お世話係」を任命する教員に欠ける視点
インクルーシブ教育が広まる一方で、いまだに聞こえてくる「お世話係」についての悩み。これは障害がある子どもなどのフォローを、教員が特定の子どもに任せてしまうことだ。内容は授業のサポートから登下校や行事での付き添いなど、お世話される子どもの困りごとによって多岐にわたる。 自分の幼少期やわが子の教室を思い出しても、こうした関係性に心当たりのある人は多いのではないだろうか。この状況が抱える問題点と解決策について、兵庫教育大学で特別支援教育などを研究する小川修史准教授に聞く。 「インクルーシブ教育を阻む、同級生の『お世話係』を任命する教員に欠ける視点」
教員人気を上げる「最も現実的な方法」は?
教員のなり手不足が、いよいよ深刻になっている。少子化の一方で特別支援学級の増加などで教員需要が高まる中、教職志望者の減少だけでなく、講師登録者も減っており、多くの小中学校で欠員状態が発生する教員不足が起きている。 「先生になろう」――こんな声かけとともに教員採用試験の受験者を増やそうと試行錯誤する自治体の動きに対し「はたして効果的なのか」と厳しい目を向ける教育研究家 妹尾昌俊氏に、背後関係を分析してもらった。 「教員人気を上げるには?大学生の調査に見る『最も現実的な方法』は何か」
子どもの発達障害の大半は「発達の凸凹にすぎない」訳
文部科学省が2022年に行った「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果」によると、「知的な発達に遅れはないものの学習面や行動面で著しい困難を示す、発達障害の可能性がある」と思われる児童生徒の数は8.8%。10年前の6.5%から増加している。 その背景や教育現場の現状、今後の課題などについて発達障害をメインに臨床・研究を行う精神科医の杉山登志郎氏に話を聞いた。 「精神科医・杉山登志郎、子どもの発達障害の大半は『発達の凸凹にすぎない』訳」 (注記のない写真:貴坊 / PIXTA)
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