初のオリンピックで歴史的勝利を収めた南スーダン「どの試合も勝ちにいく」
7月28日、パリ2024オリンピック男子バスケットボールのグループC・第1戦がスタッド・ピエール・モーロワ(リール)にて開催され、南スーダン代表(FIBAランキング33位)とプエルトリコ代表(同16位)が対戦した。 「FIBAバスケットボールワールドカップ2023」でもグループフェーズの初戦で対戦した両国。ワールドカップでは101-96でプエルトリコが勝利したが、オリンピックの舞台では南スーダンがリベンジを果たした。 南スーダンは48-54で前半を終えるも、後半では試合の主導権を奪い、最後は90-79でプエルトリコに勝利。カーリック・ジョーンズが19得点7リバウンド6アシストとチームをけん引すると、計5選手が2ケタ得点を記録しただけでなく、チーム全体のリバウンド数で55-37(オフェンスリバウンドは18-10)と相手を大きく上回った。 昨年、ワールドカップに初出場した南スーダンは大会を3勝2敗で終え、初のオリンピック出場権を獲得。今大会直前の強化試合では、FIBAランキング1位のアメリカ代表を100-101と1点差まで追い詰め、世界中のファンを驚かせていたが、オリンピック初戦で歴史的な勝利を収めた。 南スーダン代表のコメントを『BasketNews.com』が報じている。 NBAでもプレー経験のあるウェニェン・ゲイブリエルは、アメリカ代表との激闘がチームの自信につながったと語る。 「とても助けになったよ。自分たちがここにいるのには理由があるんだということを教えてくれて、大きな自信を与えてくれた。多くの人が僕らを疑っていたけれど、アメリカとの一騎打ちはチームと国をひとつにした。自分たちがここに来て、本当の意味で有名になれるという自信がついたんだ」 さらに、「(ホセ・)アルバラードが戻ってきたことで、プエルトリコがいいチームであることはわかっていた。彼は前半に素晴らしいプレーを見せて、我々を驚かせた。でも、私たちの対応には誇りを感じたよ。多くの場合、大きくリードを奪われてしまうものだが、今日は反撃し、自分たちでリードを広げることができた」と試合を振り返ったゲイブリエル。劣勢が続いた前半を耐え抜き、後半には見事な反撃を見せた。 アフリカを代表し、誇りを胸にオリンピックに挑んでいる南スーダン。ゲイブリエルは「アメリカ戦の敗戦から学んだ。だから、どの試合も勝ちにいくつもりだ」と力強く締めくくった。 今後は、アメリカ代表(同1位)とのリベンジマッチ、さらにこちらも強豪のセルビア代表(同4位)との対戦に挑むが、再び南スーダンが世界を驚かせることができるか注目だ。
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