整理しないといざというときに大損する…年末の帰省で両親と一緒に仕分けしたい、実家に眠る「金目の紙」一覧
■「親の財産」はデリケートだが重要な話 「紙片づけ」を始めるときも、まずは作戦会議でゴールを親御さんと共有することから始めてください。具体的には、 ・突然、介護が必要になったときのため、年金や保険、資産を把握しておきたい ・相続で困らないように、どこにどんな財産があるかを知り、必要なら相続税対策をしておきたい……など。 モノの片づけより、さらにデリケートな話であるのは事実です。親御さんの中には、自分たちの財産は知られたくないと思っている方もおられます。 そういう親御さんには、もし把握していなければご両親や自分たちがいかに困るかということを伝えましょう。 その際には、身近な人が大変な目に遭った例を持ち出すのが効果的です。 なお、本来は、「モノの片づけ」→「紙の片づけ」の順番でやるのが効率的です。モノが整理されていない家は紙もあちこちに散らばっていることが多いので、重要な紙だけをひっぱり出してくるのが難しいからです。したがってまずはモノを片づけるときに、紙だけを分けておき、あとで「紙片づけ」をするのが速いです。 とはいえ、モノはだいたい片づいているという家や、資産の把握のほうが急務だという場合、「紙片づけ」だけ先にやったほうが安心です。 本稿では、先に「紙片づけ」をやる場合でも、無理のない方法を書いています。 次から具体的なステップをお伝えします。 ■「紙片づけ」の3つのステップ 「紙片づけ」の目的は、次の三つです。 ・親の資産を把握する ・資産を動かすときに必要な紙を確保する ・親が今後、重要な紙を整理できるシステムを作る(=ホームファイリング) これができていれば介護などが発生しても慌てることがありませんし、節税対策もできます。相続もスムーズでしょう。そのために【1】金目の紙を集める→【2】金目の紙を二つに分ける→【3】ホームファイリングをする の3ステップで片づけていきます。 それぞれ、説明していきます。 ---------- 紙片づけ 3ステップ ステップ0:作戦会議をして目的を共有する。なお、ゴミ屋敷状態の場合は、必ず「モノ」の片づけを先にして、金目の紙を探し出す ステップ1:「金目の紙」だけを集める ステップ2:「金目の紙」を二つに分ける ①動いていない「金目の紙」→ 大事に保管 ②動いている「金目の紙」→ ホームファイリング ステップ3:「ホームファイリング」する ①入ってきた紙を三つに分ける ・すぐに捨てる ・確認して捨てる ・とっておく ②とっておく紙をジャンル分けする ③便利グッズで収納する ---------- 「金目の紙」を選別し、財産や収入を把握できたら、税金面などで知らずに損していることはないかチェックしよう