令和7年皇室の展望『過去と未来をつなぐ年へ』~両陛下が向き合われる戦後80年と阪神・淡路大震災30年の節目 愛子さま初めての海外訪問は? 大学進学の悠仁さま初記者会見で何を語る?~
■“戦争を知らない世代”の両陛下が向き合う“戦後80年”
2025年、日本は戦後80年という節目を迎えます。戦争体験者が少なくなる今、戦争の記憶をどのように次の世代につないでいくかは大きな課題です。 戦争体験者でもある上皇ご夫妻は、天皇皇后両陛下の時代、戦争の記憶をたどる「慰霊の旅」として、節目の年に広島・長崎・沖縄・東京を始め、サイパンやパラオなどの国外にも出向き、戦没者や遺族と向き合い慰霊を重ねてこられました。 戦後80年は、天皇皇后両陛下にとって、即位後初めて迎えられる戦後の大きな節目です。2024年のイギリス訪問前、天皇陛下は会見で「私と雅子は、戦後生まれであり、戦争を体験していませんが、亡くなられた方々や苦しく、悲しい思いをされた方々のことを忘れずに、過去の歴史に対する理解を深め、平和を愛する心を育んでいくことが大切ではないかと思います」と述べられました。 両陛下が、戦後80年の節目にどのような形で過去の戦争と向き合い、平和を大切にするお気持ちを発信されていくのか注目されます。
■“令和流”の国際親善 本格化の年となるか
2024年6月、両陛下は、共に留学した思い出の地・イギリスを公式訪問されました。国賓としてのイギリス訪問は、昭和・平成・令和と3代続くもので、両陛下は、馬車パレードや晩さん会などの歓迎行事に臨み、チャールズ国王夫妻や長く親交のある王室の人たちと旧交を温められました。 訪問の最終日には、かつて留学していたオックスフォードを初めてお二人で訪れ、恩師らと再会したほか、ゆかりの場所をめぐり、天皇陛下は「思い出の地に雅子と2人で立つことができたのは本当に幸せなこと」と語られました。また訪問中は、英語でのスピーチや若い世代との交流など両陛下ならではのスタイルも話題となりました。 2025年、外国公式訪問が行われれば、即位後4度目となります。両陛下がどのような国際親善の形をみせられるのか期待されます。さらに3月には、コロナ禍で途絶えていた「国賓招待」として、ブラジル大統領の訪日が調整されています。実現すれば、2019年5月のアメリカ・トランプ大統領以来の国賓となります。 コロナ禍後、外国賓客のもてなしに和食や日本酒での乾杯を取り入れるなど、“令和流のおもてなし”も打ち出している両陛下が、宮中晩さん会などで、どのようにもてなされるのかも注目です。