『曲がり切れず横転』で電柱2本折れ停電も…小学校近くに危険な県道“ライト坂” 事故多発の原因は「フェード現象」 地元住民らが"犠牲者を出さない"対策求めて奔走した結果…
“フェード現象を起こさせないルール作り”を目標に動き出す住民たち
住民たちは行政の対応を待っているだけではありません。2023年9月、事故をなくす抜本的な対策を考えるため、会のメンバーが集まりました。 【話し合いの様子】 「ドライブウェイのところに一定の場所を設けて、そこでブレーキの点検義務を課すことができないかと。県が真剣に動いてくれれば全国でも先駆的なモデルの条例ができる」 法律の改正や条例などでブレーキの過熱状態の確認を義務づけることや、ブレーキの温度計が車に搭載できないかなど、時間がかかってでも“フェード現象を起こさせないルール作り”を目標に動き出しました。 (小森成樹さん)「車の整備士に聞くとなかなかそれは難しいと。トラックのブレーキの温度をどこで測るかという問題とか。でも最初からあきらめてしまっていたら何にも物事はよくならない」 絶対に犠牲者は出さない。行政側に粘り強く対策を求める住民たちの活動は続き、2023年11月から兵庫県・尼崎市・警察・地元住民等で構成される協議会を立ち上げ、2024年9月に「ライト坂ビジョン」をとりまとめました。 ライト坂の現地では注意喚起看板の増設や路面標示の追加等のほか、ガードレールが高速道路仕様のものに更新するなどの対策が取られました。 今後はそれぞれの事業者ごとに「ライト坂ビジョン」に示す取り組みを進め、年1回の報告会でそれぞれの取り組み状況を報告することになっています。