コロナ・地震・政治不信……「不安」「悲しみ」の感情、ここ数か月どう変化していたか判明【NRC調べ】
日本リサーチセンター(NRC)は、「行動や感情の変化」に関する調査結果を発表した。同社では「NRCデイリー・トラッキング調査」として、2022年5月17日から毎日約150人から、同一質問について回答を回収。このレポートでは、2023年12月~2024年3月における日別データを1週間ごとに合算集計して週次推移グラフにしている。
「地震」に対する不安が急上昇、一方20代の反応は鈍い?
まず「今、不安に思っていること」を聞くと、2024年1月1日に発生した能登半島地震の影響がみられ、1/2週(1/2火曜~1/8月曜)では「地震」のスコアが前週に比べて30ポイントも上昇した。3月末時点でも高い水準を示している。「健康や病気」「老後・年金」「景気・経済」については、大きな変化はない。
「驚き」「恐れ、恐怖、不安」「悲しみ」の3つの感情(強く感じる+少し感じるの計)について見ると、12/25週から1/1週で大きく上昇。これ以外の週の動きはほぼ安定しているため、能登半島地震の影響と推察される。
年齢別に「驚き」「恐れ、恐怖、不安」「悲しみ」の3つの感情について見ると、まず「驚き」は30代から60代で、1/1週に前週より5~12ポイント上昇。一方、20代では地震後の上昇はみられなかった。
「恐れ、恐怖、不安」は、30代~60代で1/1週に前週より10~16ポイント上がった。こちらも20代で上昇はみられなかった。
「悲しみ」については、40代~60代で1/1週に前週より13~15ポイント上昇。一方20代・30代では地震前後の週に大きな動きはなかった。
能登半島地震により多くの人がショックを受けた一方で、20代は「驚き」「恐れ」「悲しみ」のいずれも1/1週に急上昇するような動きはみられず、他の年代層と異なっている。ただし「強く感じる+少し感じるの計」の元々の数値自体が若い人ほど高く、高齢者ほど低くなっており、感情の上下動自体に差があることもわかる。
調査概要
・【調査対象】NRCサイバーパネル会員の全国20~69才男女 ・【調査時期】2022年5月17日からデイリーでトラッキング調査を実施 ・【有効回答数】毎日約150人回収(平均)