野山を歩くなら確かな一足を選ぶべし!頼れるトレッキングシューズおすすめ20選
山へ出かける前にはシューズチェックを!
頂上を目指す登山、高所からの絶景を愛でるための山歩きなど、どんな目的にせよ、出かける前にしっかりチェックしておきたいのが「登山靴(またはトレッキングシューズ)」だ。 登山靴のミッドソールには、着地時の衝撃をやわらげるためにPU(ポリウレタン)やEVA(エチレン–酢酸ビニル共重合樹脂)という素材が使われている。これらの衝撃吸収素材は、靴本体とアウトソールの間に挟み込むように接着されているが、時間の経過や高温下での保管などの原因で劣化し、ソールが破損したり剥がれたりすることがあるのだ。 このようなミッドソールの劣化に気付かずに山へ出かけ、山行中に靴が破損すると、ケガや生命の危険にもつながることがある。そこで、山へ行く前にすべきシューズのチェックポイントを紹介しよう。 1)ソールやラバーに剥がれや隙間がないか 2)ソールが著しく摩耗、損傷していないか 3)ミッドソールの素材や接着剤が劣化していないか 1と2は目視で点検できるが、ミッドソール素材と接着剤のチェックは、以下のようにするといい。 ミッドソールは、見た目は新品同様でも著しく強度が低下していることがあるので、実際にコインなどを押しつけて劣化の程度を確認することが大切だ。 コインを押しつけるとめり込んでしまう。 コインを押しつけただけで簡単にPUが剥がれてしまう。 本体をしっかり持ち、力を入れてソールが剥がれるかどうかを試し、少しでも剥がれる兆候があれば接着剤が劣化し始めているサイン。 こうしたチェックをしていても、使用中に破損することはある。そんなときは、応急処置を施して速やかに下山しよう。 一般的にミッドソールや接着剤の寿命は製造後5年程度とされているが、適切に保管されていなかったり、メンテナンスを怠っていると劣化スピードが早まることがあるので、使用後は汚れを落として日陰で完全に乾燥させることが大切。その際、ストーブやヒーターなどの熱源に近づけないこと。 また、高温多湿状態を避けて通気性の良い場所に保管し、履かなくても定期的に風通しの良い日陰で乾燥させる──といったことも、登山靴の寿命に大きく影響するので覚えておこう。 (画像提供:ロストアロー) ※構成/坂本りえ (BE-PAL 2024年7月号に加筆修正を加えています)
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