【独自解説】「より完全な安全性を保とうというモチベーションがない」なぜ4年半も気づかれなかったのかー?三菱UFJ銀行の貸金庫で起きた“十数億円窃取”―巧妙な手口と、旧態依然の「貸金庫ビジネス」のウラ側
三菱UFJ銀行の元行員が、4年半にわたり、顧客の貸金庫から十数億円相当の金品を盗んでいた問題。メガバンクで起きた前代未聞の盗難事案ですが、ここまで被害が大きくなる前になぜ誰も気付かけなったのか…。貸金庫を巡るさまざまな疑問について、メガバンク元支店長の菅井敏之氏の解説です。 【写真で見る】あの人気観光地は今?住民大迷惑の『オーバーツーリズム』、2025年に訪日観光客はさらに増加!?逆に旅行に行くなら、おすすめはヨーロッパのアノ国「意外と物価安い」
■メガバンクの元行員が貸金庫から顧客の財産を窃取か 被害は時価十数億円相当にも…気になる“貸金庫”の仕組みとは?
三菱UFJ銀行の元行員の女性が、貸金庫の顧客の財産を窃取したとされる前代未聞の不祥事。4年半にわたり、練馬支店と玉川支店の2つの支店で、顧客約60人の貸金庫を無断で開け、現金や貴金属など、合わせて時価十数億円相当の資産を盗んでいました。女性行員は銀行の聞き取りに対し、事実を認め懲戒解雇されたといいます。 (三菱UFJ銀行・半沢淳一頭取) 「行為者(女性行員)は貸金庫の管理責任を担う立場にあり、支店で保管している予備鍵を不正に利用して、お客様の貸金庫を無断で開け、現金等のお客様の資産を窃取しました」 2024年11月22日、三菱UFJ銀行はホームページで公表し、同年12月16日に初めて会見を行いました。そして20件弱の顧客に、すでに約3億円の補償を実施していて、2つの支店以外の全店を緊急点検しましたが、同様の被害は確認できていないということです。
懲戒解雇になった元行員ですが、2020年4月から2024年10月にかけて、旧江古田支店・練馬支店・玉川支店で勤務していました。それまで、他の支店や本部でも、勤務経験があったということで、この元行員が貸金庫の予備鍵の管理責任者だったということです。 元行員は、一人でやったと説明していて 「大変申し訳ないことをした」と調査に協力的な姿勢で、 「投資を含めて私的な資金に流用した」と話しているといいます。 半沢頭取は、「このようなことをするような評価は現時点で確認できていない」と話しています。
では、貸金庫とはどういうものなのでしょうか。三菱UFJ銀行によると、小・中・大の大きさがあり、小だと年間で1万6170円で借りられます。大だと3万円弱となっています。 預けられるものとしては、債券・株券・預金通帳・権利書・貴金属・宝石などです。また、これらに準じると認められるものも預けられるとしていて、現金についての具体的な明記はありません。 預けられないものは、危険物や腐敗のおそれのあるものなどとしています。そして銀行側は、貸金庫の中身を把握していないということです。
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