<森田成一>「デリコズ・ナーサリー」 ダリ・デリコ役の恐怖と冒険 吸血種の貴族の子育てを絶妙な「さじ加減で」
「子育てと同時進行で事件が起こっていて、それも解決しなきゃいけない。そこにはやはり重厚さが必要ですし、政治的なもの、種族としての葛藤と、いろいろなものがある。『デリコズ・ナーサリー』は、第1作『TRUMP』の13年前が舞台で、シリーズとしては序章。ほかのシリーズ作品にも登場するウル(デリコ家の次男)、ラファエロ(デリコ家の長男)の今まで語られていない部分がアニメで描かれるというのが面白いと思います」
「デリコズ・ナーサリー」は、舞台シリーズのアニメ化ということもあり、「舞台のように作りたい」というコンセプトで作られており、「舞台的な演出も見どころの一つ」と語る
「例えば、舞台では、あるシーンでメインになる人物が話していると、その周りでもほかのキャラクターが芝居をやっていますよね。あれをアニメでやりたいと。普通、アニメでは、メインの人物だけ声を抽出して、後ろに映っているキャラの声は聞こえないようにする場合が多いのですが、今回は画面に映っているキャラクターの声が全部聞こえる形にしている。その演出のためもあって、収録はお父さんチームと子供チームに分けられていたんです。収録で全員が一斉にしゃべったらカオスですから(笑い)」
「TRUMP」シリーズの新たな物語がアニメで描かれる「デリコズ・ナーサリー」。森田さんが演じるダリ・デリコの“父”としての奮闘に注目したい。