「完璧すぎるハンターカブ」もはや似て非なるもの? 超人気ホンダ「CT125」で雨の林道へ突っ込んでみたら
「CT110」ハンターカブ愛用者、「CT125」でツーリングへ
1981年に日本国内で販売がスタートするも、日本国内のニーズには合わず2年ほどで生産終了となったホンダの「ハンターカブ」こと「CT110」。一方、海外でのニーズは絶大で特にオーストラリアなどでは郵政バイクとしても採用され、輸出モデルは2012年まで生産され続けました。 こういった海外での絶大な支持の実績と、近年のタイ・ホンダの開発力も手伝い、2020年には「CT110」をリメイクした最新モデル「CT125」が発売されました。2023年の「CT125」の販売台数は1万台オーバーとも言われ、かつて2年足らずという短命で姿を消した「CT110」とは比較にならないほどの大ヒットに至っています。 【な、完璧すぎるだろ?】旧型「CT110」と新型「CT125」を写真で見る 他方、かつて25年間も「CT110」を乗り継ぎ愛用していた筆者にとってみると、最新の「CT125」が「完璧すぎて、どうも近寄りがたい」と感じるのも正直なところで、今も購入すべきかどうか迷っています。 そんな中、新車の「CT125」をレンタルできる機会に恵まれました。これは絶好のチャンス! 実際に「CT125」にまたがり、往復3時間半かけて奥多摩まで走りに行ってみることにしました。 出発したのは東京の中心部。真新しい「CT125」にまたがってみると、かつて愛用していた「CT110」よりもスポーティな印象で、全体的に重心が下にあるような印象を受けました。 一方、走り出した感じは「CT110」と比較にならないほどの安定感で、ギアのどの領域でも減速・加速のレスポンスが良く、制動も完璧。最初に感じた「重心が下にある感じ」は特に高速走行で功を奏し、車体がブレずに安定した走りを見せてくれました。 また、積載性の高さから商用車としても十分な機能を発揮するように思え、「CT125」の実用性の幅は広いとも思いました。 走行性能には全く問題がない一方、ほんの少し気になったのがハンドルのスイッチ周辺。 特に左側につくクラクションスイッチが独特かつ高低差のある作りで、左の親指でクラクションを押す際の力加減に一定の慣れが必要だとも思いました。 ただし、これはユーザーごとに印象が異なるところ。あくまでも筆者は「CT110」時代のポチッとしたスイッチに慣れていたため、少し違和感を覚えたようにも思います。