更年期世代のツライ肩こりに|肩こり以外にも首こり、頭痛、眼精疲労に効く体操・ストレッチ・ツボ
肩こりが40代に入って急にひどくなった…こんな人は少なくありません。なかには、肩こりがひどくなると頭痛がしたり、目の疲れを感じるという人もいるでしょう。実は、女性は40代、50代の更年期に入ると、肩こりを感じやすくなる人が急に増えてきます。その理由は何か、また、つらい肩こりや首こり、頭痛、眼精疲労の自分でできるケア方法を紹介します。 *写真で詳しいやり方を見る→肩こり以外にも首こり、頭痛、眼精疲労に効く体操・ストレッチ・ツボ ■なぜ更年期には肩こりがひどくなりやすいのか 先日、このような質問が届きました。 「マッサージをしても寝ても、お風呂に入っても、もう、何をしても肩がこるんです。そして、こりがとれません。頭痛や目の疲れもあります。何かよい方法はありませんか」(40代女性) 実は、40代、50代の女性は、肩こりに悩む人が増えてくるのです。ちょうどこの年代にあたる更年期には、女性ホルモンが体内で大きく低下してしまいます。女性ホルモンには血管を強くしなやかに保つ役割がありますが、女性ホルモンが急激に低下すると、血管が細く硬くなりやすくなります。すると、血管を流れる老廃物が滞りやすくなり、肩こりなどの症状につながってしまうのです。 そこで今回は、肩こりを解消するために自分でできるケア方法を3つ紹介します。自分で肩こりケアができるようになると、マッサージや整体に通う回数も減らすことができ、節約にもつながるので、おすすめです。 ■肩こりケア【1】肩甲骨を動かす 1つ目のケア方法は、肩甲骨を動かすことです。 肩甲骨は、背中の上の方、左右にある天使の羽のような形をした骨です。手の甲を腰に当てると背中の上のほうにぽこっと出てくる骨で、上下左右に動かすことができるという特徴があります。この肩甲骨をしっかり動かすと、肩甲骨周りの筋肉が動き、その部分の血流が改善します。すると、肩こりの原因である老廃物を血液の力で流し出してあげることができるようになるのです。 今回は、体操で肩甲骨を動かす方法を2つ紹介します。 ■■肩甲骨を寄せる体操1 ①ひじを曲げたまま両手を上に上げる。 ②左右の肩甲骨の間をぐっとよせながら、ひじを少し軽く後ろにひく。 ③②の状態で、ひじを上げ、ゆっくりと下げる。10回繰り返す。 ■■肩甲骨を寄せる体操2 ①両腕を肩の高さまで上げ、ひじを90度に曲げる。ひじから手先までを顔の前でぴったりとあわせる。 ②両腕を左右に開く。ひじをしっかり引いて、肩甲骨を寄せるイメージで。 ③ゆっくりと①に戻る。②と③を10回行う。 ほかにも、ひじを大きく回したり、肩を上下に動かすことも、肩甲骨周りの血流改善につながります。 ■肩こりケア【2】胸鎖乳突筋をしなやかに保つ 2つ目は、胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)をしなやかに保つことです。 胸鎖乳突筋とは、顔を横に向けたとき、顔と逆側の首のところに出る筋のような部分です。鎖骨と頭蓋骨の乳突起(耳の後ろにある出っ張り部分)をつなぐ筋肉なので、胸鎖乳突筋と呼ばれています。 今回はこの胸鎖乳突筋をしなやかに保つための2つの方法を紹介します。 ■■胸鎖乳突筋のストレッチ ①斜め上を向いた状態で、首を軽く横にひねる。 ②顔と反対側の胸鎖乳突筋がストレッチされているのを感じながら、5秒間キープする。 ③反対側も行う。 胸鎖乳突筋は、パソコン作業や家事などで下を向きがちな生活が続くと、弱りがちです。この筋肉が弱ると、顔にたるみが出やすくなったり、頭への血流が悪くなって頭痛の原因になってしまったりすることがあります。そのため、胸鎖乳突筋をしっかりストレッチして、しなやかに保つことで、とても快適にすごすことができるようになります。 ■■胸鎖乳突筋をなでる 胸鎖乳突筋の周りの血流を良くするには、胸鎖乳突筋を下から上へとなでてあげるのもおすすめです。 化粧水をつけるときに顔だけでなく首周りまでつけてあげるだけでもかまいません。そのとき、しっかり下から上へなで上げるようにしておくと、顔のむくみ予防になったり、シミやしわの予防にもつながるので、おすすめです。 ■肩こりケア【3】ツボ(風池)を押す 3つ目はツボ押しです。「風池(ふうち)」と呼ばれるツボを押します。 風池は後頭部にあるツボです。後頭部の生え際のあたりを親指で触るとある、くぼんでいる部分にあたります。 ■■風池の押し方 ①風池に親指を下から当てる。 ②頭を持ち上げるようなつもりで、上向きにぐっと押す。10秒キープする。 ③ゆっくりとゆるめる。 押してみると、頭が軽くなったような感じがすると思います。下を向いている時間が長いとき、仕事や家事の合間などに、押してみるのがおすすめです。目の疲れ、肩こりや首こりの予防や解消につながります。 肩こり解消には、まずは肩周りをしっかり動かすこと、そして、同じ姿勢を続けないことも大切です。肩こりはほうっておかず、ぜひ自分でできるケアを試して、少しでも快適な毎日を過ごしていきましょう。 ライター/永田京子
永田京子