紙パック式の掃除機を使用中。交換ランプが点灯せず、何カ月もパックがそのままです。良くないですか?
紙パック式の掃除機では、交換のタイミングを示すランプが点灯するようになっています。便利な機能である一方で、ランプが点灯しないからといつまでもそのまま使ってしまっている人もいるかもしれません。問題はないのでしょうか。 【表】掃除機は何年?家電の「寿命」一覧 「All About」ガイドで、企業の製品開発のお手伝いやPR支援なども行うコヤマタカヒロが回答します。 (今回の質問) 紙パック式の掃除機を使っているのですが、交換ランプが点灯しないので、何カ月もしばらくそのまま使っています。これって良くないですか? (回答) 紙パックは満タンの8割での交換がおすすめです。長期間入れっぱなしはニオイの原因になります。 どういうことなのか、以下で詳しく解説します。
◆ランプが点灯していなくても一定期間で交換するのがおすすめです
多くのキャニスター型掃除機で採用されてきた紙パック。近年、コードレススティック掃除機での採用例が増えているだけでなく、ロボット掃除機やスティック掃除機の充電台(ゴミ収集ステーション)などでも搭載されるなど、再び注目を集めています。 多くの掃除機では紙パックの交換時期を知らせるランプなどがありますが、ゴミの種類や量によっては、交換ランプが点灯しないこともあります。このような場合でも放置せず、一定期間で交換するのがおすすめです。 紙パック式の掃除機は、ゴミと空気が一緒に吸い込まれて、ゴミだけが紙パックに入り、空気は排出される仕組みです。このときに紙パックにゴミがいっぱいだと、うまく排気できなくなり、吸引力が大幅に下がることがあります。また、排気がうまくいかないとモーターがより強く回転するため、掃除機自体に負荷がかかり、故障の原因にもなります。 さらには、たまったゴミの中を抜けて排気されるようになると、当然ながら排気からはゴミのニオイがするようになります。特に、食べこぼしなどを吸い取った場合はニオイの発生源になるので注意が必要です。
◆紙パックからゴミが飛び散ってしまうことも
また、紙パックにゴミがいっぱいになってしまうと、紙パックの交換がスムーズに行かなくなるケースがあります。ワンタッチで脱着できるはずが、紙パックの口からゴミがはみ出してしまって飛び散ったり、うまく外れなくなったりします。このような点からも、紙バックが満タンになる前に交換するのがおすすめです。 紙パックの交換のタイミングは、紙パック容量や掃除機、掃除の頻度やゴミの量によって異なります。中には最大4カ月分貯められる、としている紙パック式掃除機もありますが、定期的にカバーを開けて、紙パックの膨らみをチェックするのがおすすめ。また、吸引力の低下や排気のニオイを感じたら交換の目安です。紙パックがパンパンになる前に交換しましょう。 この記事の筆者:コヤマ タカヒロ 1973年生まれ。家電とデジタルガジェットをメインに雑誌やWebなど様々な媒体で執筆するライター。執筆以外に監修やコンサルティングなども行っており、企業の製品開発、人材教育、PR戦略に関するアドバイザーなども務める。米・食味鑑定士の資格を所有。家電のテストと撮影のための家電スタジオ「コヤマキッチン」を用意。
コヤマ タカヒロ